MMeqAMP       夢クラフト ph7  
2021.2.22  MMカートリッジ用EQアンプ 
 これはph7の備忘録
今更ながらMMeqAMPを製作してみた
きっかけは
中電MG-3675
MC 一辺倒の音楽もコスト高
針交換も考えMMの音の良いものを探すことにした
価格的にもパーツ代は12~13千円だから
電源も簡単なリップルフィルターだ
あとはメインシステムで
いつもと同じに
鳴れば良い




基板は金田先生の吊り下げ式とするもアルミ部材が1本分しか無くてとりあえず固定しようと1本を渡す 意外と1本でもしっかりと支持された 厳密には振動云々ということもあろうがこのままになりそうだ

EQアンプ回路
No.159のEQ部 TR1.2をFD1840に替えて 入力インピーダンスを51KΩ
TR2ゲート抵抗を240Ωとしたが 記事の560Ωに比して7.35dB高くなる FD1840(gm=max3)は2SK97(2SK43data gm=max14)よりもgm(mS)が小さいのでここでカバーするつもりだったがゲインがありすぎ 所定の2.7KΩとする
EQ部のオフセットは結構出る ±100mVの範囲なら良しとする 現在は±50mV程度でフラフラしている
イコライザー回路のインピーダンスが同じとした場合TR2ゲート抵抗でゲインが変わる

[参考]RIAA偏差は以下のようなっている 負帰還ループのEQ素子で周波数によって回路インピーダンスが変化しRIAAカーブの逆特性ができる
  
 回路図はMJ2000.06参照  図 MMeqAMP-2.html


既存の古い基板の出番だ
上の写真の右側基板は2001.06.17に真空管モノーラルプリアンプ用に製作したもの DL-102用のもので丁度MMカートリッジの出力電圧相当なので少しの修正で使えた 当時はカップリングコンデンサーにSEコンデンサー0.1μFを取り付けていたが外して0.12μFスチロールコンデンサーとした
真空管モノーラルプリアンプのカソードはわざわざゲインを小さくするため2.7KΩでアースされていたのでこれにならっていたが今回240Ωに変更した 既定の560Ωでも良いだろうが

スチロールコンデンサー

SEコンデンサーはすべてスチロールコンデンサーとした バイパスコンデンサは0.22μFのV2Aが余っているのでこれを乗せた
今回の製作は左側1枚を新たに製作した
久しぶりのケースからの製作で少し手間取った コスト的にはタカチのケースも含めてLXV-OT10程度のコストになると思うが出てきた音は比較にならない
LXV-OT10やパイオニアA-50のEQアンプでは中電MG-3675の高域寄りの寂しい音が今回のプリアンプではDL-103並の金田アンプの音に聴こえた

やはりTM-7P
フラットアンプ部はNo.159の記事通りとしたがコスモスの青色のバランスVRではクリチカル過ぎて調整できず製作後調整段階でTM-7Pの100Ωに取り替えた
No.159はレギュレーターが一切無い製作のしやすいアンプだ 今回のプリアンプの電源は簡単なリップルフィルタ型の±17.5V程度のものを使った

2N3954
フラットアンプの初段は2N3954だ さすがに安定度は良いと見た TM-7Pでほぼ中間点と思われる位置で数十秒で安定する±5mVのオフセットだから
EQアンプの初段もFD1840だから同様のことがいえる 4分の1世紀前に確保しておいた石だが現役で使える 今なら幾らするのか? FD1841も少しあるが今のところ出番は無い 出番なくこのまま終わっては一大事 そのうち嫁入り先アンプを造らないといけないな

L部材が1本
基板吊り下げ式もアルミL部材が1本 意外と1本でもしっかり 金田先生は10mm幅のLアングルを使っているようだ 下のものは12.5mmで少し目立ちすぎ? センスが良くないが容赦

リア側はアルミL部材が1本でも基板は支持されるから裏のメンテナンスも問題ない あとはフロント側の止め方を考えれば足りる フロント側は従来どおり裏蓋に止めても良いと思う そんなに頻繁に基板裏のメンテナンスは無いだろうし基板を裏から見て配線するときに大変なのがモガミのシールドの長さを決めるときだ アルミL部材が1本でも基板が支持されていれば正確な寸法が採れる

インピーダンス
MM型カートリッジは、並列に100pFの容量を持った50kΩの負荷インピーダンスで受けることを想定してチューニングされるのが一般的となっていてモガミの2497シールドは線間静電容量(1kHz・20℃)67 pF/m
当方は1.5mくらいだからだいたい100pF位になるからこれ以外に容量調整は不要となるだろう

MMカートリッジ使用時のフォノイコの入力容量を変化させた時の周波数特性


参考 MCカートリッジの場合 
 出典 https://audiodesign.co.jp/blog/?p=886(上図も同様)
MCカートリッジの場合、巻線のインダクタンスは小さいのでアンプ側の入力容量は影響しません。ただしアンプ側の入力インピーダンスは適切な値を選択する必要があります。入力インピーダンスが小さいとアンプ側に入力される信号電圧が小さくなるため(カートリッジの抵抗で損失するため)、カートリッジの数倍の抵抗値で受けるのが適切とされています。


これからすると金田アンプはかなり高い抵抗値だ 私もそうだが600KΩ以上で受けているから


http://freeverb3vst.osdn.jp/datasheet/data/2SK/2SK0011-0100.htm から以下抜粋引用しました ありがとうございます


フラットアンプ
記事のとおりだが初段2N3954にEQ素子が繋がるゲート抵抗はMMの場合2KΩが指定値だが今の処は1KΩとしているが特に支障はない 今後この抵抗に1KΩの半固定をアース側に追加して適当なポジションに合わせることも良いかと思う 昔の3chパワーアンプで同様の処理がなされているがゲインの可変範囲は限られていた

配線
隣り合わせのランドでも7本より線は使わず部品のリード線を折り曲げて使用することはNG
金田先生は「MJ無線と実験」2009年3月号に「たとえ隣どうしでも、リード線を配線代わりに使わない。」とある。
またパーツの足を折り曲げてハンダ付けすることについて
基板の作り出しはパーツの取り替えが必要なことが多いから曲げないでストレートにしている ハンダは丸く盛り上がらない 富士山のようになる 足も少し長めにしている これの音への影響は比較していない あとからコテで曲げようと思っているが大半はそのままとなっている

電源は 2021.04.25
No.128 プリアンプ用リップルフィルターで触れている下図のものでハムはない
http://ph7dc.but.jp/dc_amp/128fRipplefilter.html








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