'12.02 No.218 プリ・パワーアンプ間電流伝送、バッテリドライブ超シンプル電流伝送プリアンプ&電流伝送パワーアンプ
No.218プリアンプ完成
 
ケースは廉価なタカチAU-1

この218号は色々な示唆を与えていただいた記事
電圧伝送にも電流伝送にも使え
カレントラインアンプの礎となり
電圧伝送パワーアンプやCHフィルターの前置IVCもあり
プリ(ラインアンプ)をヘッドフォンアンプとする付加回路も・・・
No.215からのカートリッジシェル内蔵V/Iコンバーターによる
短距離の優位性・接点減の音の鮮度向上と相まってカップリングCレス

仲間内にもこのプリアンプはお勧めだ

HN3A51F、HN3C51F を使用した経過も触れている

Google「金田アンプ218」サーチで 
イントロダクション
 
 今回のプリアンプは、No.217の半導体版で、これもまたシンプルの極みだ。こんなにシンプルなら、すぐに取りかかりたくなる。ただし、既に同様のアンプは手元にある。

 新規のプロジェクトは、何かと誤植等が多い。アンプのコレクターでもないので、少し落ち着いて音楽を聴くとすれば、傍観が適当なことは百も承知。
 図書館(室)で、今日になってようやくその全貌を見ることが出来たが、新版は貸出が一月遅れとなる。回路図を参考にパターンを起こす。丁度一月後には完成しているということの繰り返しになる。その時にミスプリントが修正されていなければ、誤りのまま稼働することになる。運良く気づけば良いのだが、素人の私にはそんな芸当は難しいし、年と共に徐々に意気込みが薄れてくる。



For me 
これはph7の製作備忘録


MJは数年前から購読を止めている




2012.01.14
パターン  シンプルなのだが、SAOCがQEとFAに必要なのは、217真空管式と同様だ。その辺りがシンプルさをシンプルでないと思わせるのだが。

218-プリントパターン
※エミッタの矢印は自己流方向表示


 電源も±4.8Vのみだから、乾電池でもすぐに実験できて取り掛かりやすい。基板1枚に片CH全部が入るから、また、モノーラル用に作るのは簡単だ。
さすがに、パワー部はモノーラルでも3台作らないとマルチにならないから、パスしよう。何よりも終段がTRというのがトラウマなのだ。TR、発振、崩壊、被害という構図がいつになっても治らない、直らない。しかし、電池駆動のパワーアンプだし、Ioが65mAだから心配はないと思うが、尻込みだ。なによりNo.192パワーアンプが気に入っている。

EQ部
218-EQ部部品配置 5.6MΩはV2Aの下に隠れた。
 少し配置に無理があるから、V2AのところはAPSの0.22μFにしようか。
SAOCのTR3は配置が難しく、コレクタとベースが交差している。今回は、進の抵抗でカバーできた。半固定VRは角度で値が見えるのがアナログで良いがSAOC部ははみ出してしまう。1500・5100pFはソロソロ底をつく。

今回登場するデバイス達
 A872、C1775はご常連だ
 0.22μF×2のところは例の青いMMT50V0.47uFにしようか
 SAOCのペア素子はK170V

愛知のSさんから
「ソースはCDオンリーで、NO218のラインアンプ部のみ速攻で組んで聴いています。やはりオリジナル通りではなく、DACのNO218回路化を見越して共用電源で使うつもりで、±LIB各1個でドライブし、TRよりFETが好みなのでオールFETで組んでいます。 音についてはNO217、NO218はもう好みの問題ですね。しかしシングルアンプは本当に音が良くてうれしい限りです。」
とのメールです。いつも手っ取り早いですね。

 電源については、あまり変えるのは嫌だ。
以前に金田先生に、TS180のパワーアンプ用トランスが随分と長生きした時があり、「先生!大変素晴らしい。同じ電源で次の製作も楽しめるというポリシーは素晴らしいです。」と話したことがあったのだが。

電源といえばNo.217の±100Vから+12V-4.8Vを作る基板の300Ω抵抗値の訂正が無いが・・・過則勿憚改




































2012.01.15

完成 一応   小さなタカチのケースに入れた。電源はとりあえず電池だ。ケースは流用品でコネクター類は付いていたものそのままだ。
218-プリ完成 モノーラル仕様
右の縦になっている抵抗は1Ωで電流測定用に暫定のもの。
DCオフセット電圧は、球の比ではない。本当に0.5mVとかのレベルである。

 使用電圧による電流の違い。使い古しの電池なので電圧は出たところで・・・(A)は単1が4本づつ、(B)は5本4本、(C)は6本4本となった。古い電池なので、プリに繋ぐと0.6V位降下する。
(A)+5.1V 35.6mA 
   -5.1V
   この電圧では、MJ公表値の抵抗等ではFA部が調整不能。
   FA部のDCオフセット電圧は、120mV前後より下がらない。

(B)+6.3V 36.8mA これで、うまく追い込めた。
   -5.1V

(C)+7.5V 37.8mA これでも②とほぼ同様に追い込める。
   -5.1V
 どうせなら、No.215等の電源を資産継承したいのでこの電圧に決めた。 いくらバッテリーといえどもあまり電圧を低くしたくない。本能的に・・・。   EQ部TR4エミッターの2.4KΩは4.3KΩに。消費電流に誤りがあった。SAOCのTR5周りの誤りのせいだと思うが、26mAとなった。

今回登場するデバイス達
 EQ部
ローパスフィルタ MMT50V0.47uF(MMT 積層フィルムコンデンサー@37 く小さなもの (APSだと大きくて不釣り合い?さらに裏でパラにする必要あり)
CBB 63V0.47uF PHILIPS ポリプロピレンコンデンサーもどうか、手持ちなし

ローパスフィルタ 抵抗5.47MΩカーボン @420/100本超安物
  位相補正 10pF SEコン
FA部
  パスコン MMT50V0.1uF @6.30  ECQV-50V0.1uFでもどうか?
  ローパスフィルタ 抵抗1.5MΩソリッド
  ゲインコントロールVR R1610G-N20-A203 @125
  位相補正 51pF スチロールコン

218-プリントパターン改訂 合理的に配線した
218-プリントパターン改訂 合理的に配線した
 少しTRの足を伸ばして無駄な配線をなくした。それと少しの訂正も。
 ※EQ部SAOCのTR4エミッター抵抗は3.6KΩとした。

 FA部入力アッテネータは手持ちの関係から次のようにした。No.217と同じゲインコントロールVR 20KΩ(A)なのだが、こちらのアンプの方が、少しゲインがある。しかも、こんな安価なものでもほぼ同様に張り合うか、さらに上を行くように感じた。ただし、最小に絞っても音が漏れたりするのは、ご愛嬌としよう。RV30YNでも@530。RV30YGなら@3千円近い。
FA部入力フィルター -7.2dB

ヒヤリング
 球のような50年の歴史を語りはしないが、そんなに必死にならなくてさらりと聴ける。球よりはコクに欠けるのは仕方ない。しかし、エージンクもしていないから、これからどう変わっていくか楽しみだ。そのためにもエージング時間を長くしたいから、レギュレータによる電源を使用したい。しかし、単に通電していても真のエージングにはならないとか?やはり音楽でエージングするのが良いと聴いたことがある。


ソリッド抵抗 誤差が大きいので精密な用途には適さない. また, 抵抗体の結晶粒界面に起因する雑音が大きい~とあるので心配だからニッコームや進をシリーズにしても良いだろう。

米OHMITE社製の5%精度1/2W型カーボンソリッド抵抗器は中低域が厚い、潤いのある音質ともあり聴かないと・・・。アマ無線に勤しんでいた頃、寄生インダクタンスが低く、高周波向けとのことでストックしていた。







パターンのSAOCのTR5周りを訂正した






























2012.01.19

続きは


誤り発見
 これで終わるには、あまりにも素っ気無い。
こんなに簡単に完成するとは思っていなかったのも事実。トラブルという楽しみが少ない。

 そんなことをしているうちに、SAOCのTR5周りに誤りが見つかったのでこれを修正した。+の電圧を7.2Vにしたので、EQ部TR4エミッターの2.4KΩは4.3KΩにしなければ、このままでは2mA流れるので、取り替えて1mA少しという値になった。そうすると、FA部TR4エミッターの2.4KΩはどうかというと、抵抗を過ぎたところで2.2V程度となりこちらも少し電流が流れ過ぎる。さりとて、2.7KΩにすると2.2Vが1.6V位となり電流的には変りないから、2.4KΩのままとした。やはりこの部分は1.9~2.2V程度が良いようだ。FA部のオフセット電圧が調整できないときは、ここの電圧は1.1V近くにあり、これではオフセット電圧は150mV等になり、いくら調整しても下がらない。おかしい時は、ここの電圧をあたると良いと思う。+の電圧が4.8Vの時にこのような現象が出て困惑していたが、+の電圧を少し上げると解消した。
 MJ3月号の具体的な調整方法により解消されるべき点が見つかると思うが、それまではこの状態でヒヤリングをしよう。

2012.01.21
休憩 調整
 VICによる調整は、写真のようなものを用意して行う。通常使うプレーヤーから接続できればそれに越したことはないが、調整時はそうはいかない。
 調整時VIC   2SK30ATM Idss5.40mV
 プレーヤーVIC 2SK30ATM Idss5.51mV
調整用VIC 2SK30ATM
 この僅かなIdssの差が調整から本稼働のプレーヤーに繋いだ時に、調整点がづれてEQのTR5半固定VRの再調整となる。SAOCの半固定VRも少し回す必要がある。できれば、Idssの同じ物を用意したいところであり、何でも良いというものではないことに留意すべきだ。2SK97でも2SK30でもいいということではないし、それぞれIdssを合わせないと苦労する。
2012.01.22
ヒヤリング  No.215に使ったレギュレータで聴いてみた。一応、2段になっているから、リップルは感じられず良好だ。音は乾電池よりもエネルギッシュに思う。
 このプリの気になるところは、パワーアンプの電源をoffにしたとき、スピーカーからバチッという音が出る。No.217では気にならなかったが、こちらのプリでは気になる。もちろんパワーアンプを先に切るのだが、プリが違うだけでこんなにも・・・。違うのか。
2012.01.25
音のビリつき 2012.01.21の以下の部分を変えた
 「+の電圧を7.2Vにしたので、EQ部TR4エミッターの2.4KΩは4.3KΩにしなければ、このままでは2mA流れるので、取り替えて1mA少しという値になった。」
 これをわかりやすくするには、+電圧7.2Vだから、3.6
KΩにしてエミッター電圧を3.6Vに合わせれば、1mAということになる。

 その後、レコードの音ががビリつくのが気になってきた。特に小さな音量で気になる。コンプリート・ジ・アメイジング・バド・パウエル Vol.2である。   SAOCの2SK117に少し多めに電流を流してみても変化なし。No.217があるから、このプリがうまくなくとも良いのだが、何とかクリアーしたいところだ。



2012.01.29

電源  電池では、エージングするにも気兼ねしながらのエージングとなるから、専用の電源が欲しい。今回、次の仕様のAC電源を用意した。このレギュレータ1段で音を出そうとしたが、電源リップルが少しあり、1段では実用にならない。それではと、例により1段目は、LM317・337によるレギュレータ、2段目は217型シンプルレギュレータとしてリップルが解消した。

MJ No.217のレギュレーを応用 100V入力を12Vに変更
区分 電圧調整抵抗 D1 TR4
電流検出抵抗 TR2エミッタ 1次3端子Reg 最終電圧out
+7.2V用 13+1.2KΩ 05Z3.3Y 2SA607 10Ω 2.7KΩ +12.9V +7.43V
-4.8V用 33KΩ 05Z3.3Y 2SC959 2.7KΩ -12.9V -5.05V

 トランスは、SELの20V0.1A×2を使ったが、容量不足は感じられない。なお、3端子レギュレータもTR4も放熱器は無くとも問題はない。

 音のビリつき
は、FA部の入力ATTにあった。手持ちの関係から、スケルトン抵抗をそれぞれ倍にし、11.2KΩと8.6KΩでビリつきは解消した。これの前にニッコーム抵抗で10KΩと8.2KΩで実験してみたが、音の活き活きさは失われた。この部分の抵抗が音に与える影響は大きいものがあり、さすがスケルトン抵抗である。

2012.02.02

完成 218プリとレギュレータの完成
 トランスの符帳はお愛嬌 電流を喰わないからこんな小さなトランスでOK
 20V-0-20V 0.1Aのシールのトランス
215で使ったLM317.337用のケースを流用電源のケースは215で使ったものを流用


2012.02.03
218後編を見て  今日になってようやくとMJ3月号が見れた。雪で到着が遅れたのか。調整の項で少し気になる点がある。EQ部は良いのだが、FA部のTR3ベース390Ωについては調整が不要のように思えたり、5KΩ半固定で云々とかの記述があって良くわからない。読解力はもともと無いのだが・・・。要約すると、5KΩ半固定でSAOCのTR4エミッター電圧を2.4Vにせよとの様だ。

 EQ部もFA部もTR1はIdss8mA以上の117BLを使いたいとのこと、今回は、7.7mAとしたので、+4.8Vではうまく動作しなかったともいえるのか。
 そういえば、SAOCについてEQ部は2.39mA、FA部は1.89mAをTR5に流している。Idssは別掲のグラフからEQ部9.6mA、FA部7.4mAのK117を使っていると思われる。FA部が少ないように思うが、もしかするとRs180Ωではないのか?つまり、TR3とDにはそれぞれ1.1mAが流れているから、K117には少なくとも2.2mAは流れているはずだ。従って、FA部Idss8.6mAのK117を使っているのでは?(2014.11.05追補)

 パワーアンプまで電流伝送にはできないと思うので、CHフィルターの部分は理解していないが、プリアンプまでに止めておかないと色々な互換の問題が出てきそうだ。というか、No.215のカップリングコンデンサーなしの時点で良かったのかも知れない。なにか別の次元へ行きそうだから。

オリジナルレコードだといくら位なのか?
重量盤!マーティ・ペイチ 通称「お風呂」 MARTY PAICH

 所有の「踊り子」のモノーラルは国内版であるが、今回のこの「お風呂」が欲しくなったのだが結構するようだ。最近のプレスでもWaxtime版で3千円かな?ただし、ステレオの様だ。欲しいのはモノーラル。(写真のものは新品で買ったため、ビニールの封が開いていない。なにか勿体無くて封を破る気にならない?そういえば、そんなレコードが他にもあり、何のために買うのか?)

パワーアンプは改造したくない。2月号図16を前置すれば足りそうだが、完全ではない様子。4月号を待つしか無いか。



















2012.02.15

500Miles 映画 天国までの百マイル
LP盤】ザ・ベスト・オブ・ピーター・ポール・アンド・マリー
 心臓病の母を名医の元へ送り届ける為、百マイルの旅に出た男と彼を巡る人々の心の交流を描いた人情ドラマ。2000年日活 2012.2.5BSで放映されていたものを見て・・・
 この映画の中で印象的に500Milesが流れていて、さて、聴いてみようかということなるのは、いつものパターン。ところが、レコードが見つからない。のか無いのか。最近、検索していないからどこにあるのか良くわからないのだ。オークションで100円のこのジャケットのレコードを確保。A面の1曲目を聴いてみた。その時間にタイムスリップした。そんな年代だ。本当は、モノーラルが欲しいが、EP盤でもないと無いだろう。本編No.218ではなく、No.215プリアンプで聴くピーター・ポール・アンド・マリーだった。

 自作のアンプで好きなレコードを聴いて、無ければオークションで買って、ネットバンキングで決済して、聴きながらこうして自分のHPにメモっているという至福な時間。或いは、仲間と楽しい音楽談義は、何ものにも替え難い。  やっぱり、無いアンプは作るものでもあるが、聴かなければ真価は発揮しない。少し、便利な世の中になり過ぎた感はあり、感謝が後からしか付いてこない。
2012.02.16
Dexter Gordon Gettin Around
Dexter Gordon (February 27, 1923 – April 25, 1990)Gettin Around
また、例によって、彼の映画を見てこのレコードを聴きたまなった。今度は、手元にあった。
THE CHASE も良い。
Dexter Gordon (February 27, 1923 – April 25, 1990)THE CHASEこれは、MONOだった。

2012.02.18


トラブルシューティング


このアンプのトラブル相談があった。

 Q内容
MJ'12.3月118ページにもあるとおり、調整はISCとSAOCを繋がないで、RBの調整でVoを0Vに近づけるのだが、Voは-4V位で動かないというものだ。
さらに、Tr1のソースが0.6Vにならず0.1から0.2V程度であり電源電圧は、±5Vとしているとのこと。 2013.06.08


 A適切なアドバイスは難しい
本機Tr1のゲートをオープンにすると、Voが-4.7V位になる。しかし、ソースが0.1V等という現象は出ない。試しにRBの150ΩをショートしてもVoの変化は無いに等しい、この辺りはシビアなはずなのに・・・
?。
 実は、本機の製作で、この調整は行なっておらず、全部繋いで一発勝負としたが、すんなりと動作した。
 なお、今まで、電流伝送プリを作っていてのトラブルは電源ばかりだ。

 解決
もしかしたら自分も電源に何かあるかと疑って見たら・・・
今回の電源は、仮のものでPCM1704のDACを金田式Reg(2SB541)で組んで、そこから50cmぐらいダイエイ電線をのばして調達していた。
EQ基板は、電源のデカップリングのAPS 0.1μが2個あるが、調節段階では、つけていなかった。APSは背が高くてちょっと触っただけで傾くので、最後に付けようとほっておいたのが・・・取り付けて見たら、何事もなかったようにオフセットが収束するではないか!電源のデカップリングの重要さを実感したとのこと。 2013.06.13


2013.06.09

2013.06.13

トラブル   このプリをDCパワーアンプに繋ぐと、何かのパルス状の髭が出ているのか(オシロで確認しても分からない。)保護回路が働いてしまう。あまり気持ちの良いことではないので、繰り返して繋がないようしており、DCオフセットをテスターで見てもいないが、0.6V以上出ているはずだ。
 このため、もっぱら普通のプリメインアンプ(ビクター A-D77 ステレオアンプ1983年製)の前置プリとしてライン入力に繋ぎ試聴している。
 そのような訳で、詰めた試聴はしていない。しかし、製作当初は試験的には、問題は無かったとあいまいな記憶をしている。
 このトラブルは、別の要因があった。そちらを参照。
 
2013.12.28
 
カレントラインアンプ  MJ'12.08No.221の40頁に「初登場カレントラインアンプ」とある。ここのNo.218ラインアンプをカレントラインアンプに変更するのは簡単だ。ただ、2SA995と2SC2291のコモンベースTrは手持ちがないから2SA970と2SC2240で代用する。
 あるいは~MJ'14.01にダイオードで補完する手法が出ていたが、過去(No.220の図15.16を参照)にも紹介されている。
 「電流伝送方式オーディオDCアンプシステム プリアンプ&デジタルオーディオ編」145頁にMJでは一部発表されていない新型の「電流伝送プリアンプ」が載っている。EQ部は変わらないが、ラインアンプがカレントラインアンプとなっている。

2SA970と2SC2240で代用から主流に移行しつつある。



2013.12.29



電流伝送方式オーディオDCアンプシステム プリアンプ&デジタルオーディオ編 最新版9機種 発売日: 2013-10-18

ようやくカレントラインアンプ  この別冊↑にてMJ誌では未発表の「とんでもないプリアンプができてしまった。」・・・
 本誌バッテリードライブ電流伝送プリアンプ(p.145)では、No.218のラインアンプを新型カレントラインアンプに置き換えてある。これの金田先生自己評価が「とんでもない」という表現であった。
 こうなるとなにがなんでも・・・作らなければと思いながら数ヶ月も経ってしまった。



 調整は記事どおり行うが、オフセットのVR50Ωはクリチカルなため、20Ωも考えたが20Ωは旧タイプのためスペースがきつく、そのままとしている。オフセットも決まってしまえば安定しているから、良いとしている。
 音量調整用のVRは10KΩAがなくて、5KΩAとしたが、出てくる音とオフセット電圧増加の観点から、もっと小さくとも良いと感じた。VRの角度は12時(約1KΩ前後)で十分というところであるから、2KΩAのVRが丁度良いのだろう。これ以上角度を上げると何故かオフセットも気になる。ただ、SAOC付きのラインアンプと比較してのことだが。


出典 


 このページのアンプに用いた電源電圧は+7.2V、-4.8Vとしているため、VR1は指定のものでは足りず2KΩが丁度良い。(1.85KΩで入力端子の電圧は0.1mVとなった。)

 swON時のオフセット電圧は、音量調整用VR位置0で+3mV、VR位置12時で+4Vを発生し、すぐに収まる。OFF時はVRがどこの位置でもオフセット電圧は、発生しない。このアンプのようにキャシャな電源swには間違って切らないよう気を遣うが、これでその心配はない。

 受け側のパワーアンプは、多少のDCオフセットにもめげない?市販アンプ(SONYパワーアンプTA-N110)を用いる。スピーカーはこれも何物にもめげない裸のジャンク品を用いるが、これがきちんと鳴れば良いアンプという自分としての一つの基準がある。

型式 ステレオパワーアンプ TA-N110
定格出力 stereo:55W+55W(6Ω、EIAJ)
mono:140W(6Ω、EIAJ)
周波数特性 Stereo、mono flat:5Hz~200kHz +0 -3dB
mono 3D:5Hz~80Hz +0 -3dB
ローパスフィルター特性 12dB/oct(80Hz)
消費電力 100W
外形寸法 幅470×高さ120×奥行265mm
サイドウッド取外し時:幅430mm
重量他 5.9kg
3系統の入力切り替えスイッチを備える。

 このアンプは、モノーラル入力ジャックとモノーラル出力スピーカー端子もあり、音はともかく実験には最適のアンプだと思い入手したが、今回の新型カレントラインアンプに置き換えて試聴したところ、音は今までとは違いリアルでソリッドに感じた。素子は、2SA872A(hFE260)/2SC1755A(hFE230)を熱結合して用いた。

   コモンベースTRの足処理


 このため、TR2.4.5はエミッターとコレクターを交差させる。①TR4はコレクターを手前、②TR2はその逆にしてあるが、①の方がスマートである。

 指定のA995/C2291は手持ちなし、2SA726/C1400の銘石と呼ばれている時代には金田アンプの世界に入っていないため、こちらも手持ちどころか見たこともない。(待てよ、A726は昔、'96.03 141 真空管+バイポーラー ハイブリッドDCプリアンプ製作会の折、先生からいただいモノが7~8本あったな。)

左上はD756か、文字はかすれている。丸足はいにしえの2SA726とのこと。探せばジャンク箱に何かしらあるものだ。

 カレントラインアンプ出力抵抗(1KΩ)は付けずに旧型の電圧伝送パワーアンプへ繋いでいる。


 写真下がシンプルな新型カレントラインアンプ。中間の黄色の部分と同様の働きをする。なお、新型カレントラインアンプ上部のスケルトン抵抗(5.1がなくて5.6KΩ)はEQアンプに配した出力抵抗をこちらの基板に載せたためである。音出しにあたり、黄色部へ2階建てとして試聴する。

 シンプルの訳はラインアンプ部SAOCが不要となったことであり、EQ部のカップリングコンデンサーの排除と言い、最近のプリアンプは、ほんの少し前のプリアンプに比して隔世の感がある。高価な0.1μFのSEコンを用立てするコストでこのアンプが何台できるだろう。


左図から、Aカーブで12時の時約20%である。
5KΩVRを実測したところ4.5KΩであった。12時の抵抗値はグラフのとおり900Ωとなっていた。






















































 A995/C2291
 @600/@450









No.229にA726を古い基板から抜いて使用したとあり、金田先生でも在庫なしか?それほどの石という裏返しかも。
























p.157図14中Tr3.4とTr5.6が入れ違っているので留意





2014.02.14




































    その後のラインアンプ  2021.05.03
他のラインアンプ2台(No.248、251)と出力抵抗値を合わせないとラインアンプを取り替えたときにチャンネルフィルタアンプでDC電圧が発生する
下図黄色の箇所にスケルトン抵抗を使っていたがビスパの音響用金属皮膜抵抗±0.25%品0.6W 1.8KΩ+220Ωに換えた スケルトン抵抗では音に歪みが出て気になっていたがビスパに換えると解消するが 音はスケルトン抵抗に比べほんの少し細身に感じる
なお歪はディア・オールド・ストックホルム(バードinパリ)固有のものかも?
他のところにもビスパの抵抗LGMFSA@43は使っているが私の機器には似合いだ 抵抗値が10~1MΩ揃っている 20個なら@35.65 そのうち進やニッコーム(RP-42 2014/12製造中止)の在庫が底をついたらこれにしようと思うもののフラットタイプの金属皮膜に慣れると狭い場所の取り込みなど使い勝手が気になる フラット電子の緑のものは色が好きでないし高い

   ※ いつまでも実験領域プリのため雑然としてきた
No.248プリのラインアンプはSAOC正常動作のために出力抵抗220Ωと1.8KΩの中間にVRが入っていて2.02KΩの構成は変えられないためこのラインアンプ部も同様にしてある (220ΩがないとSAOCの動作電流がゼロとなりNG)



カレントラインアンプ試聴



604Eを中核としたモノーラルメインシステムで試聴。音量調整用のVRは5KΩAで10時の位置が限界。これ以上だと、手作りエンクロジャーが悲鳴を上げる。
 音は、流石としか言いようがない。ただ、低域のソリッド且パワフルさが気に入った。
 オフセット電圧は、収束しているのに試聴途中でパワーアンプの保護回路が働いた。経過観察とする。

パワーアンプ No.218×3台(枚)
カートリッジ DL-102  VIC 2SK30ATM Idss5.51mV
ターンテーブル デンオンDP-3000
トーンアーム グレース G-540
スピーカー アルテック604E(101dB/w/1m)+ゴトウホーン ツィータ
エンクロジャー 自作
 低域 元々のウーファー 磁束密度13,000gauss
 中域 元々の中高域ホーン 磁束密度15,500gauss
 高域 ゴトウSG-16TT(110dB)磁束密度24,000gauss 推奨クロスオーバー周波数5~6kHz

3Wayチャンネルデバイダー 1KHz/5.3KHzのクロスオーバー周波数


2014.02.15

改めて見(聴)なおしたレコード  昔、モノーラルのレコードは好まなかった。ステレオ装置でモノーラルをかけることが嫌でほとんどのレコードを聴かないままにいた。最近、身辺をシンプルにしようとの思いから、アンプもスピーカーも片チャンネルで済むからと、短絡的な思いもあってモノーラルに入り込み嵌ってしまった。ベニー・グッドマンのこのレコードの2曲は特に好きなため昔から聴いていたが、今回、カレントラインアンプの評価に、この曲を採用した。この古い録音がなんと瑞々しい音楽なのだろう。聴き入ってしまった。恐るべしカレントラインアンプ。

・benny goodman bei mir bist du schoen 素敵なあなた CBSソニーレコードのA面3曲目 3分53秒
・benny goodman sing sing sing CBSソニーレコードのA面4曲目 12分0秒
有名な1938年のカーネギー・ホールコンサートは、クラシックの殿堂として知られるカーネギー・ホールで行なわれた史上初のジャズ・コンサート。

 なお、調整時はふらついていたオフセット電圧は、VR12時で10mVも出ていたが、ケースに納めわずかのエージングでピタリと収束、音量調整VRを最大にしても0mV近辺であるからSAOCも無いのにこのレベルは凄いと思う。シンプル、廉価、C/P最高のこのプリアンプは、No.215や217のプリアンプを凌駕する。わずかの月日でこうも逆転されると、いつ作ればいいのだろうか。「そのうちそのうち・・・」と相田みつをの一節が浮かぶ。
 つまり、高額でないから作る意欲も出るし実験も兼ねて遊べる楽しさもある。だが、電流伝送パワーアンプの素子は高すぎて好まない。今、聴いているNo.192のパワーアンプは大好きなアンプだから、SiC_MOS-FETに移行しないで人生の寿命を全うしそうだ。(ここで笑うしかない)
 ただ、オフセット電圧も完璧なのにパワーアンプの保護回路が働いたのは解せない。入力されたレベルに応じて、出力電圧は加減するのが甚だしいのだろうか。それが、600mVを超えたのか?あり得ることだが・・・。
2014.02.17


 No.217球プリと久しぶりに試聴比較。当然だが217は、VRを上げてもオフセット電圧は出ない。218はプリの出口にてDCが出ている。これでは、VRを上げて聴いていくと低域のパワーにて、バスドラ等激しい音の場合600mVを超えることもある。製作当初は、良かったものが2年も経つと少しずれていたのだ。VRを回して追い込む。AOCが効いていてVRを回してもすぐに反応しない。根気が必要だ。
 試聴比較では、218に軍配が挙がった。これでは、無理して複雑な球プリを選択する意味合いはなくなる。

 トランペットの詩人トニー・フラッセラ(TONY FRUSCELLA)のモノレコードを聴いたが、217は、ノリが悪いが、218は気持ちよくノリが良く聴いていても楽しい。
 試聴レポートで「良い音だ」と表現する方がいるが、どう良いのかを説明しなければ、良さは人によって様々。他のことでも良く「頑張れ」というが、どのように頑張るのか説明不足。その点では、私もボキャブラリー不足である。

 1:アイル・ビー・シーイング・ユー/I'll Be Seeing You
 2:ムイ /Muy
 3:メトロポリタン・ブルース/Metropolitan Blues
 4:レイントゥリー・カウンティ/Raintree County
 5:ソルト/Salt
 6:ヒズ・マスターズ・ヴォイス/His Master's Voice
 7:オールド・ハット/Old Hat
 8:ブルー・セレナーデ /Blue Serenade
 9:レッツ・プレイ・ザ・ブルース /Let's Play The Blues
A面2曲目は、ガッーンとくる出だしが好きだ。4曲目はおとなしいので、これにて試聴比較を行った結果だ。

このアンプを手がけて2年も経つとは・・・2年も何をしていたのか?もっと有意義な生き方をしなければ後悔する気がしてきた。
































2014.06.11

単行本の魅力  以下の単行本(画像の一部は単行本より引用。)中、145ページからのプリアンプがMJ未発表(EQ部は変わらないが)であり、半導体のみで構成したカレントラインアンプが掲載されている。これにより、No.218のプリアンプから派生した複数のバージョンがあると思っている。なお、号によっては内容の加筆訂正が見られる。
 これらの凝縮された電流伝送のノウハウがまとめて入手できるのは単行本の魅力である。

2014.11.03

再調整 No.239シンプルパワーIVCの性能の良さには惚れぼれする。そうなるとプリから信号のいい加減さが目につくようになった。オフセット電圧が目立つから再調整となる。EQのVRを調整しSAOCTR4に所定の電流を流すことから始めた。少し低かったようで、そうなると動作は安定しない。



SAOCのオフセット調整VRはクリチカルだから、調整に手間取った。ケースの蓋が開いている時と閉めたときのオフセットが異なるから、ケースの蓋に調整穴が必要だ。オフセット電圧監視は、DAC信号の入力ジャックをパラ付けしたので、ここからピンプラグ経由で見る。なお、このパラ接続はNo.239ではうまく動作していない。(詳細はそちらのページを参照)
なお、パワーIVCのオフセット電圧は安定しているから、測定器代わりのように使う。パワーIVCのオフセット電圧を監視しながらプリのSAOCのVRを調整することで、ゲインVR12時方向140mVだったのが10mVまで追い込めた。
少し気がかりなのは、EQのRB抵抗の調整時に徹底的に追い込んでいなかったのではないかと思うことだ。EQのRB抵抗の件はNo.239の2015.09.26 閑話休題でも触れているが、紆余曲折しないためにも、せめて使用FETのIdssは知りたいものだ。
当時、RB抵抗の調整は1.2KΩ+150Ω(RB)として、150Ωをショートしてもオフセット数値の変動がないため、そのままとしたような記憶があり、今回点検するとそのようだ。このままでオフセット電圧は128mVは出ているから、RB調整に5KΩ半固定抵抗にて3.6KΩと出た。このときむオフセット電圧5mV、TR2のエミッタ電圧+0.598V、コレクター電圧-4.22V。それにしても記事とは大きく異なる。(疑心暗鬼)さらに、固定抵抗に置き換えるときも近似値としているということは、150Ωショートでも変動しないことからも結構おおらかだ。

かくいう自分もFETのIdss値は測定していないが、全編にてパーツ選別の項で触れてほしいものだ。







2015.10.09


少し手を入れよう 「とんでもない」アンプのカレントラインアンプを作り直そう。基本的にはNo.219と同じで、先にある回路図と同じだが先の回路図の配置を変えただけだ。No.219と異なるのは、1KΩの入力電圧調整VRがあるかないか、あとはR定数と電圧が異なる程度。そして、ツェナーダイオードでなくて1588を使っていることくらいだ。SAOCの不要な理由も単行本P.153に述べてあるが、やはりドリフトする。ベースコモンのTRの手持ちが無いせいもあるが、ならばNo.219のようにディアルチップTRを使う手がある。これによりCHフィルターは安定したのだから。
ただ、No.218のラインアンプは電圧伝送にも電流伝送にも使えるようになっているから、そのあたりが魅力だ。



No.219にも、この回路のように1KΩの入力電圧調整VRを付加すると良いだろう。
2016.02.16

ディアルチップTR

ディアルチップTRに換えてみた
外したA872、C1775の足は無理な形のままだが、このままでは可哀想そうだから、別の使い途を見つけよう。
この基板単独で動作させるとNo.218オリジナルよりも、安定感がある。電源は+7.43V-5.05V

後は、EQアンプと繋げば良いのだが、ここまで組んで疲れたので、放ってきぼりとなる公算大。繋ぐのに面倒がっているのは横着というものか。こうなったら、もっと面倒なEQアンプ基板を新規に組もうか?


**************HN3A51F、HN3C51F****************************

20230210 チップTRディアル型の確認のため完成形を撮り直す


20230210パターンも確認する 基板はHN3A51F、HN3C51Fを使用している
下のパターンは3本足のままの表記 ここに7芯撚り線で繋ぐのだが作業しているうちにわからなくなる 
チップTRディアル型の表記は見えないが Aタイプは4.8とCタイプはD.Lという表記文字を頼りに識別している つまり他の情報は記載されていなからケースから出したら大変だ
HN3C51F-BL/HN3A51F トランジスタ - バイポーラ(BJT) - アレイ 2 NPN/PNP(デュアル) 120V 100mA 100MHz 300mW 面実装 SM6 

というサイトから以下の画像を引用




このような拡大鏡で判別している


デバイスは下のレーンに入っている

以上20230210に追加した
*************************************************************




今回使用のチップTRディアル型はすべての端子が出ているから応用範囲は広くなる

2016.02.21

  以下は東芝小信号トランジスタ SMDから引用 

    ※HN3C51FはD.□ 四角はhFEだからBLのLだろう 手持ちのデバイスがそうだ
  


道草
yahoo知恵袋にて
https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q10143744190
TO-92は素晴らしいけど、TO-92MODパッケージのTrだけはろくなものが無く、イライラする程解像度が悪い。
150mA流せる2SA1015/2SC1815と交換すると、全く世界観が良くなる。
という事で、Trはどれでも変わらない。と言う先入観はやめた方がいいですよ。(笑)
150mA流せる2SA1015/2SC1815と交換すると、全く世界観が良くなるとか

代替えは
2SA1015≒2SA1162
2SC1815≒2SC2712
2SA970≒2SA1163
2SC2240≒2SC2713
って代替させておけば概ね無問題でしょ。

以上20230215に追加した
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玉石混交 No.221のカレントラインアンプがあったのを思い出し、右CHを外しこの空きスペースに上のNo.218新型(別冊)カレントラインアンプを収めた。この電源は+7.43V-5.05Vだから、No.221の±17VからLM317・337にて基板の右横に縦に配した。これは取り敢えずということだが、このままになりそうな・・・

左CHのNo.221は継ぎ接ぎ基板。
No.218新型(別冊)カレントラインアンプの試聴の前にNo.221の音をNo.239パワーIVCで聴いていないので、この場にて微調整を含めてレポート。
No.221基板左にSAOCを追加してある。今回、試行錯誤、結果としてSAOCは不要となりオリジナルに戻した。SAOCの効き目が緩やかすぎて、ゲインVRの追従に1秒くらいのタイムラグがあって、その間DCオフセットが目立つので、これを外し出力を下図のようにした。2KΩ、220Ωスケルトンがないので、手持ちのものを適宜使用。当初は、回路図通りに330Ωのところに抵抗を入れずにいたが、ゲインVRと比例してオフセット電圧が目立つので、これを入れると緩和された。このオフセット電圧さえクリアーできれば安心して使えるのだが。No.218ラインアンプではこのようなことは無いので、使いやすさから見ると当初のものが優れている。


さらにオフセットを少なくするには、ディアルチップTRの採用が効果があるだろう。
出てきた音だが・・・そういえば、このカレントラインアンプをじっくり聴いてはいなかった。真空管で±17Vの低圧で動作するのは何とも魅力的なことだ。
この時点では、No.221に軍配が上がる。なんとダイナミズムな表現力の持つアンプか。サド・ジョーンズ ザ・マグニフィセントの今まで聴いたことのない新鮮な音には参った。


こうなるとNo.219で試したJ78とK215を使用したNo.227 236 244掲載の+12(+18)V、-4.8Vの回路を+7.43V-5.05Vにしたものを製作しNo.218新型(別冊)カレントラインアンプに繋ぎたくなる。

画面トップの画像にあるケース端子からは、EQアンプの電流伝送出力をこのアンプに入力する。プラグの抜き差しだけで、2種類のラインアンプを比較視聴することが可能となった。これでEQアンプをアーム近くに配してアームからの信号線を短縮することも可能だ。
さて、余ったNo.221右CHから外した基板の行方は?

2016.02.24

ケーブル ラインケーブル
今までの構成と今回試用した構成の比較
下図①のラインケーブルAはDXアンテナとなっているが、つい最近までは独のケーブルだった。独のケーブルは柔らかくて引き回しも良いため、ついつい使い続けていた。しかし、音に力強さがなくて何となく不満があった。
 このケーブルhpでは凄い評価。
クラシックのグラモフォンレーベル(黄色のジャケット)、ドイツの音楽は、ノイマンのマイクケーブルで音がミートするのは、ノイマンのマイク(ドイツ製)で録音、ノイマンのケーブルが使われるからとか。さらに、カッティングマシン、これもノイマン製でノイマンのケーブルが使われているらしい。。。結構、有名なケーブルだったのだが、今まで10年以上も放ってきぼりにして、今回、ひょんなことから陽の目を見ることになる。
私のところの装置とは相性が悪いのか?写真からはカタログにリンクしてあるが、手持ちのものは古いものだけに適合する品がカタログ掲載されているのか。何となく無いような気がする。

今回、下図②の構成でCをDXアンテナとして聴いたせいなのか、力強さも感じられベールが何枚か剥がれた。初めは、No.221の球カレントラインアンプの良さが出ているものと思っていた。


①は、No.219CHフィルターとの相性も良いのかオフセット電圧も数mV以内
②は、ゲインVRの回転角に合わせて増減する
当然ながら①のラインアンプをカレントラインアンプに換えると②と同様になる
試行錯誤の末、①に戻り、ケーブルをDXアンテナにしてみると、音の力強さが②と同様になった。今までの不満は一挙に解決。
2015.2.6「ラインケーブル」のページで色々と試したが、Cのケーブルは不覚にも試していない内の1本だった。

カレントラインアンプにしてから、No.219CHフィルターとのインピーダンスのマッチングがよろしく無く、単体でのDCオフセット電圧は完璧なのだが、繋ぐとCHフィルターの出力にDCオフセット電圧がゲインVR103(A)の回転角によりmax300mV発生する。これがほぼそのままNo.239のパワーIVCに現れる。(ほぼそのまま現れるということは、いかにパワーIVCにオフセット電圧の発生もなく安定していることなのだろう。)

①と②ではゲインVRの値が異なるが、
①では12~1時角度
②では9~10時角度
で、聴くと丁度良い音量となる。(少し大きいかも)

2016.02.25

 
評価訂正 上のリンクしているカタログの下段「K 3 x 0,2 ケーブル マテリアル」の方が手持ちのケーブルと同様と思う。直径が5mmだがケーブル表面の表記は下図参照。なお、このケーブルは放送関係から頂いたもので、そのケーブルの配線は以下のようになっていたと?プラグからバラしてしまったので推測。

そこで、色々と評価の高いケーブルなので再度聴いてみることにした。ただし、ケーブルの配線は網線のみをGndに鼠色(実際は白色)1本を芯線として繋いだ。茶色と緑色は使わない。
さて、出てきた音だが、以前とは全く評価が違った。DXアンテナ5C-FVと変わらない。それよりも少し、まろやかだろうか。
ケーブルの構造を読まないで音の評価をしたことの反省だ。以前にこのケーブルの構造確認をした時はどちらか片方だけを目視したのだろう。きっと右側のみで済ませたのかも知れない。最近、物事の全体を掌握出来ないことが多い。しきりに反省々。
なお、今後、接続していない残りの線を繋いで聴いてみたらどうなるのか楽しみだ。


※芯線3本をまとめて巻き込むようにシルク糸のようなもので保護されているが、この糸を切らずにプラグ内に充満させると音に影響するかも知れないと思い処理しないで置いてある。さて、おまじないの効果の程は・・・何となく神頼みの傾向も見られ、苦笑 すこしブレていて危ないな~。


GEORG NEUMANN GMBH MADE IN GERMANY このケーブルには当初下図の黒いカバー(プラスチックではない)のプラグが付いていた。このプラグも音に影響は?1.5mもの 上のプラグは秋月だったと思う?で昔、買い求めた2個300円の安物(RP59G 今はどこかで840円とか)。6mm径のものなので今回のケーブルには丁度よい。


ノイズレス・コードと英語表記のある2mのラインケーブルも放送関係から入手。素性不明

網線と信号線が繋がるとは?もしかすると?真相は不明。記録・メモが大切、記憶は当てにならない。












































2016.03.02


下図のような接続例は見るが(緑色と白色を信号用にする場合も)、今回のようなものは初めてなので勘違いをしているかも。下図でも茶色と網線が接続されていないケースも見受け、シールドはノイズ避けにのみ使うようでいかなる信号も流さないとか。


2016.03.03
合っているのか  金田アンプ ラインケーブル2015.2.6でも触れたが、レコードの信号は紆余曲折・・・まずは、カートリッジ内部の髪の毛よりも細い線から伝って~
 ①カートリッジからアーム接合部まで2497(「モガミ」以下略)の7芯撚り線
 ②アーム内部は2706(orアーム外側にシールド線2526を這わすことも仲間内で行っている
 ③アームからプリアンプまでは2497
 ④プリ内部は2511で受け2497で出す(基板配線は2497の7芯撚り線
 ⑤プリやCHフィルターからパワーアンプまでは2497 ( 〃 )
 ⑥パワーアンプ内部は2497で入出力 ( 〃 )
 ⑦スピーカーケーブルはダイエイ30芯

なんと最近は、電流伝送だからパワーはおろかプリも内部の入出力や基板間はダイエイ20芯になっていて、C/Pの良さと、配線が容易となっている。
このように見ると、大半がモガミとダイエイだから、特に金田アンプにあっては⑤のところを別物に替えてもその効果の程は疑わしくなりはしないか。まずは試すしかない。とは、言うものの簡単に交換できるのは⑤と⑦しかないのだろう。電流伝送になってからは、カートリッジも替えられないのだから。

 
2706
タフピッチ銅線0.04/10本 (0.013m㎡)耐電圧30V









2016.03.04

 
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