ステレオカートリッジのモノラル接続
  
 (ステレオレコードをモノラルカートリッジで聴く追加 2015.8.25)

Google「金田アンプstero-monoサーチで 
DL-102が断線のため 代案として
モノラル接続 SHUREのME95EDを写真のように接続した。インピーダンスは不明だがAT-1S並だろう。それをシリーズにして、シェルのところでパラ出力とする。(が瀬川冬樹氏の解説でもパラかシリーズかについては触れていない。)後述の「M44Gのモノラル化」と比べどうなのか検証はしていないが、パラだとコイルのインピーダンスは? 4分の1


15シリーズと同様、針圧0.75~1.5gのハイ・コンプライアンス設計
音は勢いがあって楽しめるサウンドではあるが、少しキラキラして疲れるかも。ロックなどよりジャズに煌びやかさを求める場合に合うかと思う。いずれにしてもDL-102騒動のせいで意外な発見。
For me
これはph7の製作備忘録
ME95ED
 機種 ME95ED AT-1S DL-102 OFD25
出力電圧 4.7mV 4mV 3mV 1.15mV
再生周波数 - 10~25,000Hz±3dB 50Hz~10kHz 20Hz~30kHz
インピーダンス - 5kΩ/1kHz 240Ω 24Ω(1KHZ)
針先 0.2×0.7mil 0.5mil 17ミクロン丸針 25ミクロン
ソリッドダイヤ針
針圧 0.75~1.5g 0.5~2.0g(最適 1.0g) 3±1g 5.0g
コンプライアンス - 30×10-6cm/dyne - 12Nm
質量 - 7.5g 13g 17.6g
YEN 12000 7900 17000 78000
気になるMONO・MONOになるカートリッジ
 機種 GRADO MC+ GRADO ME+ SHURE M44G SHURE M44-7 
出力電圧 5mV 4mV 6.25mV 9.5mV 
再生周波数 10~50,000Hz 10~50,000Hz - 20~20,000Hz 
インピーダンス 475Ω 475Ω -
針先 1mil - 円錐針  0.7mil円錐針
針圧 1.5g 1.5g 0.75~1.5g 1.5-3.0g 
コンプライアンス - 20 - 20 
質量 5.5g 5.5g 6.7 g 6.7g 
YEN 11550 21105 7350
その他 MI型 MI型 交換針は相互に使用可 
GRADO 針先は1ミルなので1950年代後半までの初期版専用か (スタイラス)カンチレバー
Shure Type S
熱処理アルミニウム合金パイプ
厚さ1,6ミル/直径34,5ミル
 
 ※表中「-」は調べが付いていないデータ。
SHUREのM44-7は高出力カートリッジ、「モノラル/ステレオ兼用カートリッジ」として開発。M44Gと比べるとダイナミックか。M44-7-H (ヘッドシェル装着済み 重量: 15.6g)もある。
DL-102、audio-technicaのモノラルカートリッジは、このM44-7とほぼ同径のチップを使用。



モノラル接続 モノラル、ステレオのカートリッジの使いかた
  瀬川冬樹氏の解説ページから引用
 ふたつの点にわけたいのですが、ひとつは、それぞれのカーリッジでそれぞれのレコードをかけたときに、レコードを傷めるという問題が起こらないかということです。モノラル・レコードをステレオ、モノラルどちらのカートリッジでかけても傷むという問題はまったくありません。逆にステレオのレコードをモノラル用のカートリッジでかけると、これは傷めるのでおやめになった方がいい。ステレオとモノラルでは、レコードの溝の形がまったちがいます。モノラルの場合の針先は、完全に左右の動きだけですが、ステレオでは円運動で、上下左右あらゆる方向に動きます。ですから、左右以外の方向には、針が動きにくくなっている、モノラル用のカートリッジで、その他の動きも必要な、ステレオ・レコードをかけると、溝を削るような働きが生じてしまうのです。つぎは音質の問題ですけれども、厳密ないいかたをしますと、ステレオのカートリッジでモノラルを再生するのに二通りの方法があります。ほとんどの方はアンプのモードスイッチをモノラルにして聴く。ところがカートリッジの説明書の中に、この四つの端子のつなぎかたを指定どおりにするとカートリッジがモノラル用になります、という接続の仕方のサゼスチョンをしたものがあります。どちらかといえば、アンプを通す前にステレオ用のカートリッジの根元のところでモノラル接続にしてしまうのが理想です。なぜかというと、アンプの右と左のチャンネルの特性が厳密な意味で一致してるとはかぎらないからです。ステレオをモノにするには、左右の電気特性がぴったり一致してなくてはいけません。アンプだって完全に左右の特性が一致していた場合にはRプラスLで完全にモノラルになります。といってカートリッジのところでやったから完壁かというと、カートリッジだって左右の特性が完全に一致しているわけではないので、モノ接続にしたからといって、モノ専用のカートリッジほど完壁なモノラル特性にはならない。だからモノラルをかけるにはモノ専用のカートリッジの方がいっそう好ましい。つまりモノラルを一生懸命聴きたい場合には、モノラル専用カートリッジを一個用意するというぐらいのことはやってもいいと思います。しかし、ふつうに聴く場合だったら、ステレオ用のカートリッジで、いっこうかまわないと思います。ただし、モノラルがかなり古く傷んでいるような場合、最近のステレオ用のカートリッジで、針圧1・5グラム以下、針先が特殊なヘラ型をしているようなものだと、うまくトレースできないことがあります。


M44Gのモノラル化~ここではパラ接続
+極同士、-極同士をパラにしてモノラルにすることは、M44Gの取説に「モノラル再生するときは」として紹介されている。
バーティカル・カッティング モノーラルのほとんどのSPやLPは水平方向に刻まれた音溝をもちますが、ごくまれに、垂直方向に刻まれた音溝をもつ「バーティカル・カッティング」と称するモノラルレコードが存在します。垂直情報をピックアップすることのできるステレオ・カートリッジでも普通にフォノアンプを通すとこうしたレコードは再生できません。FM222 にはスペシャル・フィーチャーとしてバーティカル・スイッチを設けられており、バーティカル・カッティング・レコードの垂直情報を完璧に再現することを可能としています。
( 資料:FMアコースティックス レゾリューション・シリーズ 222MkIII フォノ・リニアライザー/プリアンプ )
不適切な設定 不適切な設定(例えば、数オームのMCカートリッジに対してMM ポジションと同様に47kΩで受けるなど)は、プリアンプに対して見かけ上若干 S/N を有利とすることはできるかもしれませんが、カートリッジに必要なダンピングを与えることはできず、正しい特性を引出すことはできません。 (同上) 2014.01.04
DL-102の断線? 実は、断線ではなかった。直ったり(音が出たり)・・・駄目だったり(音が出なかったり)・・・については別のページで触れた。(http://www.geocities.jp/ph7833/dc_amp/217-tamapri.html)
現象があったり無かったりが一番手ごわい。今回もそのケースであり、結果があるということは原因は必ずあるのだ。しかし、問題は結果ではなくて、その過程なのだが、人は結果だけを凝視してしまい大事な過程を見逃す。まさにそのとおりであった。
まさかという安直な思考を探らないため、2ヶ月程を無駄にした。少しの資金もである。まあ、これは今後における今更ながらの経験則授業料だろう。
では、どのようなプロセスか。。。

 この様にしてチェック
写真の通りシェルから外してチェックすると正常。ということはアーム内部のケーブルとそれから先の2497ということだ。アーム内部のケーブルは細いため2オーム程度のロスがあるが仕方ない。これで正常。次は2497だが、これは更に正常のはずだったのであるが・・・

プレーヤーからのRCAプラグの内部で、2497の外被の細い線が1本、芯線に触れたり離れたりしていたことが、症状を出したり引っ込めたりしていたということだ。結局最後には、触れたままになってしまったのだろう。
RCAプラグを最後に疑った。とても見られた状況ではなく自分で自分を疑った。幾度もプラグを外したり差し込んだりしているうちにそのようになったとしか考えられない。入力OPEN時に発生する電圧-4.8V程度の傾向と思い込んでいたが、実際は1.7Vである。No.215の電圧傾向が記憶されていたのだろう。結果、入力にショートプラグを差した状態になっていたということだ。しかし、-4.8Vのレギュレータがよくも壊れなかったものだ。(グランドとのショートでないから助かったが、気をつけよう。最近はチェック漏れが趣味以外でも頻発!!)
 以下はMJ記事等のVICドレイン電圧
No. MJ記事SAOC mV ph7製作 mV ph7製作入力OPEN  V
215 0 1.6 6.7
217 97.1 -304.0 12
218 46.2 143.0 1.7
227 231.2 製作なし  
※ ph7製作の方がMJ記事SAOCより3倍であり、気になるところだ!が、No.227では0.2Vを超えている。

下のRCAプラグは金田先生が製作会の折に作られたもの
時空を超えた音楽再生オーディオDCアンプシステム上巻P.26の通りに作れば、今回のトラブルはなかったものを・・・


この原因でNo.218のトラブルも発生






2014.01.05

ステレオレコードをモノラルカートリッジで聴く 2015.08.25
垂直方向にも柔軟性があり、ステレオレコードをかけられるカートリッジ
 DENON DL-102
 オーディオテクニカ AT-13M、AT-3M、AT33MONO、AT-MONO3/LP 等
特に、DL-102は、放送局で使われているという安心安定感があり、モノラルレコードはもちろんステレオレコードのモノラル放送にも使われてきたという。
最近、完成したNo.239 超シンプルパワーIVCの出番。ステレオレコードをモノラルカートリッジで聴いてみた。ホテル・カリフォルニアのレコードは数枚あるから、内1枚をモノラルカートリッジ用にした。ここまでしなくとも盤は傷まないのだが、気持ちだけモノラルレコードと思ってかけたい。
さて、出てきた音は、ステレオよりもソリッドでリアル。左右の音溝の信号を拾い合体させるとパワフルになるのだろうか。このパワーIVCは元々その傾向があるが、スッキリとしたカリフォルニアサウンドとは云わないだろうが、カラリとしたイメージを味わうことができた。今までステレオレコードはステレオ装置で、モノラルレコードはモノラル装置でしか聴いていなかったが、ステレオレコードしか手持ちがない或いはモノラルレコードがプレスされていないものだと、モノラル装置でステレオ盤を聴く以外に無いわけだから・・・
 スピーカー ハーベスHL5
 DENON DL-102
 No.239 超シンプルパワーIVC
 '13.10別冊バッテリードライブ電流伝送プリアンプ(新登場カレントライアンプ式)
 電源 高圧は真空管プリ時代の古いReg、±30V(実質20V程度)も古いタイプのReg
     整流ダイオードもSiCではなく従来型
     高圧電圧は+93.3V-73.0V
 デンオンDP-3000+自作キャビ+グレースG-540L(Lだと思う)

(G-540L)

で聴く。パワーIVCのゲインVRは最大、ブリのゲインVRは3KΩ(A)10時方向。
今まで聴いていた604E+ゴトーSG-16TTの組み合わせと異なるから、ハイ上がりの音は仕方ないとしても、やはり3wayマルチを聴いてみたい。それから本格的なパワーIVCの評価ということになるだろう。
   
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