'11.08
No.215
カートリッジシェル内蔵V/Iコンバーター、イコライザーI/Vコンバーターバッテリードライブ電流伝送プリアンプ   基板吊り下げに一工夫・電源実験

Google「金田アンプ215」サーチで

215プリ シェルにDL103と2SK43を載せる     215プリ シェルにDL103と2SK43を載せる
オーディオクラフトに2SK43を搭載したVIC
 

上のシェルはオーディオテクニカ、下はオーディオクラフト このプリアンプを、作ろうと思い(重い)腰をあげつつある。思えば、シェルはたくさんあるが、上のシェルはオーディオテクニカ、下はオーディオクラフト。真ん中に2SK97。
 

イントロダクション 

今回は、製作しない訳にはいかないが、
今までのプリアンプはどうするのか。
ターンテーブルとプリアンプを2組用意して、
本方式と従来方式の棲み分けか?

革命とは、抜本的に急変させる・・・ことだろうから
旧来のものは消えるのか?

「散切り頭を叩いてみれば、文明開化の音がする」  
introduction



For me

これはph7の製作備忘録  
     
革命 革新 保守   又しても革命か。今回、数あるシェルから候補に登ったのは、2つに絞られる。オーディオテクニカとオーディオクラフトのシェルだ。オーディオクラフトは、リード線直付けタイプのものなので、今回のプロジェクトにはベストマッチ。
 215号が出た時から、どうする、どうするとしながら、もうすぐ2ヶ月近くになる。土日の2日もあれば、型はつくのだろうが、仲々始まらない。全てのパーツは買わなくとも揃っているのにどうも思い切りが悪いのだ。
 きっと、本方式の真空管タイプのものに期待をして、それまでは動かないつもりなのか。

 
2011.08.26 
疑問?   リード線を7本撚り線にするようで、以前に試したが、良い方向に変わって聴こえることは、なかったと記憶している。
 カートリッジ内の髪の毛のような配線から、端子、リード線、シェル端子、接点、アーム内配線、モガミ電線NEGLX2497の両端(又は片方)のプラグ、プリのジャック、モガミ電線NEGLX2511でようやく基板に辿りつける。この過程のうちのリード線でどれほど音に影響があるのか。
 金田先生推奨の、リード線、シェル端子、接点、アーム内配線をアーム内配線材に置き換えることは、言わずもがなとすれば、リード線をアーム内配線材に置き換えても構わないのだろうが。(実験未了)
 なんとなく、細い線、太い線の繰り返しでバランスが良くないことは以前から気になっていたが物理的なことではなくインピーダンス上のことだ。ターンテーブルから2497、プリアンプ内では入力側2511、出力側2497。しかし、今回は入力が低インピーダンスのため、ダイエイ電線20芯となる。
インピーダンスの高いところはモガミ電線のNEGLX 2511(低容量シールド線)、インピーダンスの低いところには、NEGLX 2497

 
2497~外径ϕ8(43mΩ/m 67PF/)2511~外径ϕ6低容量(170mΩ/m 39PF/) 
2497仕様
2497 仕様
線材 OFC
構造 円筒構造
絶縁体(内部) PVCモノフィラメント 白 外径1.2mm
絶縁体(外部) 発泡PE絶縁体      外径6.0mm
シース (sheath) PVCジャケット黒
芯線 HOT  : 2.24sq(0.18mm/22本) 
COLD : 3.18sq(0.18mm/97本) 横巻シールド
外径 8.0mm±0.5mm
条長 50m
電気特性
導体抵抗
内部導体 33mΩ/m (DC. 20℃)
外部導体  8mΩ/m (DC. 20℃)
静電容量 67 pF/m (1KHz. 20℃)
定格

60℃ 30V

 
 


期待
 
 

金田先生のことだから、
真空管タイプの本アンプの発表は近いのではないだろうか。それまで待つことにするか否か。
(2011.9.26追加:9月号で電流伝送真空管プリアンプは完成しているとアナウンスしている最後の言葉を見落としていた。)
 

 
 
FET規格 
 
FET Vgds(V) Pd(mW) Idss(mA) Vgs(V) |Yfs|(mS) Ciss(pF) Crss(pF)
min  typ  max
2SK117BL -50 300 6.0~14 -0.2~-1.5 4.0  15 13 3
2SK170BL -40 400 6.0~12    22  30 6
2SK43 3 -30 300 4.5~7.7 -0.18~-1.49 6.3 10.8 14.0 13 2.5
2SK97 1    200 0.9~5.5           
2SK97 2       4.9~9.9           
2SK97 3      8.1~14.3      
2SK246BL  -50 300 6.0~14  -0.7~-6.0  1.5   9 2.5
2SJ103BL 50 300 -6.0~-14  0.3~6.0 1.0 4.0 18 3.6
 
 
  ※2SK97=2SK43参照 2SK43、2SK97のIdssは手持ちのものを表示
MJ'11.09月号2SK97と2SJ103BLのIdssのことが注記されているが、「2SK97が5.0mAならば2SJ103BLは4mA以上・・・」とある。2SJ103BLは元々6mA以上なので・・・。その心配はない。
「2SK97(3)を使用される場合は、注意されたい。」とした方がわかりやすい。(私は、ランク1と、2でも5mA程度しか持ち合わせがないので心配ないが) 
2SK43計測   
  2SK43を60個計測
手持ちの2SK43(3)、60本を計測のところ、4.7~7.4Idss(mA)に分布。

FET計測システム
 
    2011.08.27 
DL-103ピン配列   
DL-103ピン配列シェル側

どうしてリード線が交差するのか(1979推奨通りのためか?)

DL-103ピン配列カートリッジ側
 

 カートリッジの端子は色分け又は記号で示されている(リード線の色もこれに準じている)。
 →Rh(Rホット)→R+
 →Lh(Lホット)→L+
 →ER(Rアース)→ER(R-)
 →EL(Lアース)→EL(L-)
 ピンの出し方
 1979年のJISの解説文:針を下にしてピン側から見た時Rチャンネルが右、Lチャンネルが左と推奨しているがSMEタイプのシェルに繋ぐとリード線が左右交差する。

 
  下図は、EMT Phono Cartridge Chartを参照した。
 EMTシェルのピン側からの配列上図に一致する。
 
 

 
2011.08.29 
AOCフィルター   
  AOCローパスフィルター 
CL=160000/fHRM fH RM (Ω)
CL= 11.00 μF 0.097 150000
 
   上記計算は、過去に言及しているが、当時、金田先生にお聞きしたら、コンデンサーが大きくなりすぎるからね。とのことで、効果には変りないと判断した経緯がある。また、コンデンサーを小さくして、抵抗値を上げると、高いコンデンサーでなくとも手頃で小さいものがたくさんあるのだが、ということもお話ししたことを思い出した。
 AOCのローパスフィルター2.2μFをニッセイ電機MMT(メタライズドポリエステルフィルムコンデンサ)2.2uF/50VJランク品(誤差5%)に取り替えたことについても触れている。
 今回のフィルター回路を見ると5.1MΩ+0.33μFとなっており、そういえば10年ほど前の拙稿にも同様の記述があったはずとの記憶にスリップした。

CL=160000/fHRM fH RM (Ω)
CL= 0.24 μF 0.097 6800000
※fHを一定にして、抵抗を諸兄も手持ちの多い6.8MΩにすると、コンデンサーは0.24μF必要となるから、V2A0.22μFが最適だがfH値は、0.107。ちなみに、0.22μF使用の場合、抵抗値は、7.5MΩとしなければ、推奨のfH値にならない。

※2011.9.27追加:2011.10月号No.216では、5.6MΩ+0.22μFでAOCローパスフィルターを構成しており、fH値=0.13となる。この辺は、僅かな周波数の誤差だから、気にしないほうが良いと思うもののfH値0.097に拘りたくなる。かく云う私も6.8MΩ+0.22μFでローパスフィルターを構成したのだから。
※2011.10.12追加:2011.11月号No.216では、ヒヤリング結果 5.6MΩ+0.68μFでAOCローパスフィルターを構成したほうが、音が豊で厚みが増すとのこと。fH値=0.042となる。

 
Idss   
   今回使用する2SK117のIdssランクは、 Y= 1.2~3.0  GR= 2.6~6.5  BL= 6.0~14.0
 これらの最大Idssあわせて抵抗値を選択するという手法をどこかのHPで見た。「例えば、BLランク7.0mAのもので定電流回路として2.35mA流すには一覧表から120Ω?である。」との内容だったと思う。
 私が実践しているのは、BLランク7.0mA(最大電流)だったら、RS(調整抵抗)で指定の電流2.25mAに固定すれば良いから、620Ωとなる。グラフだから視覚的に入ってくるが、おおよその値であることは容赦々。
 下記グラフは、定電流に2.25mA流したいが、2.25mA丁度のFETがないからRS抵抗の出番となる。Idss6.75mAのFETだと600ΩのRSということになる。
Idss=2.25mA定電流回路2SK117データ
 ゼロバイアスで使うにはIdssの小さなYランクの方が消費電流を少なくできるし、RS抵抗も必要なくなる。Idss=2.25mA定電流回路グラフ
 
 
   今回のEQアンプの定電流回路に180ΩというRSを用いているが、この表からすると、Idss3.6mA位のFETだから、GRランクということになる。
あるいは、グラフを作り違えたかもしれない。(そういえば、このグラフはNo.192パワーアンプの2SK246定電流に使用したときのものだった。)
この部分は2.3mA程度だから、Yランクのものを使う手もある。

2011.09.01 
基板着手   

 

手持ちの部品を配置手持ちの部品を配置

 取り敢えず今ある部品で構成してみた。2SK97は思い通りのペアが見つからず、2SK43にした。V2Aも少しあるので今回、使用してみたい。進の抵抗もそろそろ底をつく。こうして見ると、半固定抵抗・V2A・2SC959が大きくて他の部品を押しのけているから、もう少し検討の上、ハンダ付けとする。写真では確認できない部品は黄色で表示。

□IVC 2SK43 Idss=6.51/651mA (足は要交差)
□ISC 2SJ103 Idss=6.4mA
□定電流 2SK117 Idss=3.81mA+200Ω(6.6mA+100Ωに変更)
□2段目 2SA872A hfe=411/411
□終段 2SC959 hfe=145/145
□SAOC 2SK117 Idss=6.64/6.64mA
□SAOC定電流 2SK117 Idss=6.64mA+180Ω(6.64mA+82Ωに変更)
□SAOC 2SA872A hfe=408/408
□SAOCローパスフィルター 6.8MΩ+V2A0.22μF fH=0.107(APS 0.22uF/100Vに変更)

2SK117イメージ 2SK43イメージ
 
 2SK97も2SK245もIdss0.1mAの範囲ぎりぎり
2SK97も2SK245もIdss0.1mAの範囲ぎりぎりだ。
今回は、2SK43に座を譲る。
2SK245のパッケージ 選別品か?
2SK245に、この様なパッケージがある。
2SK245選別品らしきもののIdssは良い
この2SK245、Idssが大きい割には
Idss0.09mAの誤差で使えそうだ。
201109.03
 
手こずりそう?   


 

 回路を見た時から、少し手こずりそうな予感がした。調整の勘どころがつかめないままにいるからだ。フラットアンプをゲインを1(0dB)のバッファアンプにして・・・そうしないとIVCのVoは測れないのか。ISCの500Ωの半固定でSAOCのTR4エミッター電圧を3.6Vにしたら再度ここは触らないのか?後編ではそうでもないような記述がある。IVCの作動アンプTR2のゲート電圧はどれ位が正常なのか・・・。(本文からは0Vに限りなく近いと読める。そうでないとDCが出るな~)今回は、珍しく記事を読み返した。準備万端?なのだが、トラブルは付きものだし、それがないと楽しくない。試行錯誤もまた、無駄な時間のように見えるが、脳の活性化に欠かせないと思っている。(その割には?)
EQ終段2SC959と2SC1775の基板

 取り敢えず、EQ基板のみ組んでみた。2SC959と2SC1775Aの両方を終段で試してみたが、どちらも問題なく調整まで終えた。少し、調整などのテクニックが必要だから、初めて組む方には試行錯誤があるかも知れない。電源は、昔、プリアンプに使用していた乾電池を流用した。古くて少し電圧低下気味だが、+8.5Vと-5.5V位は確保。
 なお、前述のグラフによる抵抗値の選択方法は、今回は、適合しなかった。下記グラフに訂正。
 上の写真~半固定VRの角度が基板の左右とも同じなので、使用部品の数値的なものは、ほぼ同様のものであることの証拠。
 サンハヤト【AT-1W(44)】を使用した。フラットアンプも同様の予定。ちょっとした妙案があるので・・・。
2SK43イメージ 
要足交差
2011.09.04
  Idss=2.50mA定電流回路グラフ 

 EQの終段に7.5mA流すとして、グラフはこのようになった。製作記事では180Ωの抵抗だから、FETのIdssは10.5mA程度のものと思われる。
 今回のシュミレーションでは、Idssは6.6mAで抵抗は100Ωで終段に7.5mAを流した。(記事では5~10mAとしているので中間とした。)
少し電流を流し過ぎの嫌いもあるが、行く行くはトランス式と安定化電源に移行するつもりなので、電流は少し多くても良いだろう。
 そういえばTKP-1トランスを使った±15Vプリアンプ電源があったのを忘れていた。これから+7.2Vと-4.8Vの安定化電源を作れば良いのだった。





調整   
  EQ基板の勘どころ
半固定抵抗は、敢えて1回転。視覚的にどれ程の抵抗値か分かる。
定電流回路TR3の180Ω、SAOCの同TR5の180Ωとも手持ちのFETのIdssに左右されるからはじめから半固定抵抗とする。この場合、手持ちのFETのIdssと見合わせて、予想される抵抗値をセットしておくと、大幅なズレは無いかも。
 SAOCのTR5はIdss6.64mAを使用するが、RS180Ωでは動作せず。半固定抵抗を入れて、100Ω弱で動作するようになり、2.5mA程度流れることになる。
TR1.2の2SK97(43)のソースにも半固定抵抗を入れておきTR2ゲートに発生するDC電圧を読み取れるようにし、+か-によってTR1.2の何れかに抵抗を入れる。この基板の場合、各基板で-100mV、+15mVが発生。TR2に75ΩとTR1に10Ωを入れた。
ISCのTR8の半固定抵抗は、SAOCTR4のエミッタに3.6Vを流すためには、115Ωで足りた。500Ωが無ければ200Ωでも良いはず。TR8には4.35mA前後流れている。
VICは、ソースとゲートを-4.8VにドレンをInputに仮に繋ぎ調整する。
記事では、仮の調整用回路を組むのも1つだとしているが、仮に使用した素子を本物に移行するのならば良いが、別の素子の場合はEQのISCで3.6Vを再調整すること。
要は、VOを0mV、IOを7.5mA程度にすれば良いのだが、VOに予測できない電圧が発生し、躊躇するものだ。
 2011.9.24追加:SAOCの調整用半固定VRの適正値が見つけにくいから、FAの出力を監視しゲインコントロールVRを0~12時程度まで早めに往復させて、SAOCの追従能力の最も良い所へセットする。本アンプの場合、左CH基板は完璧に追従した。右CH基板は往復過程で、数mV~5mVのDC電圧が10時位の位置でピョコンと発生して戻る。どうもこれが、左SPからブチッ、バチッと異音を発する原因のような気がする?。一応、右CH基板も最も良い位置にセットしたが、今後、監視を続けて行く。なお、静かに静かにゲインコントロールVRを回せばこのようなことは無いと思うが、通常のゲインの上げ下げでも右CH基板は前述の状況が見られた。なお、VR12時~全開の位置までは相応のフラつきがあり、SAOCがDC電圧を監視して常に0mVに戻そうとしている様子が見られる。
 2011.9.26追加:電源をACアダプター式にしたことにより、数時間のエージングが出来るようになり、エージングが進んだのか、右CH基板のピョコンと発生していたDC電圧は改善された。
初段差動アンプの調整


EQ(基板①)に使用した部品達


IVC
 TR1.2 2SK43 Idss6.51mAペア
 TR3 2SK117 Idss6.59mA
 TR4.5 2SA872 hfe411ペア
 TR6.7 2SC1775 hfe408ペア(2SC959の基板はhfe145ペア)
 TR8 2SJ103 Idss6.4mA
SAOC
 TR1.2 2SK117 Idss6.64mAペア
 TR3.4 2SA872 hfe408
 TR5 2SK117 Idss6.64mA
VIC
 TR 2SK43 Idss5.58mAペア


トラブル発生
 2枚目基板でTR2のゲートに400mVもDCが発生し、どうしても収まらない。1枚目はOKだから、根気よくテスターで導通テスト。見つかった!!。 SAOCのTR3のベースにつながるダイオード(カソード)が半田漏れ。これにて正常動作となる。

E24系列
 1.0
 1.1
 1.2
 1.3
 1.5
 1.6
 1.8
 2.0
 2.2
 2.4
 2.7
 3.0
 3.3
 3.6
 3.9
 4.3
 4.7
 5.1
 5.6
 6.2
 6.8
 7.5
 8.2
 9.1

2011.09.05

 
フラットアンプ    
 フラットアンプの定電流は、このようになっているが、-4.62Vではないと思われる。このままなら4.0mAも流れてしまう。
 -4.91V程度ではないかと思われ、回路には2.36mA前後が流れるだろう。今後、回路を組んで計測してみる。

dss=4.0mA定電流回路?
 
2011.09.06 
FA定電流思考   

 
 Idss=2.35mA定電流回路グラフ

dss=2.37mA定電流回路これにて2段目のREは0Ωで、IOは12mA流れる。
dss=2.35mA定電流回路最終的には2SK117YのIdss2.36mAで余分な抵抗なしでスッキリとした。2段目のREは0Ωだから、更に接点が少なくなるメリットと部品が少ないW効果。(電源は上と同様で-5.51V)


FA(基板①)に使用した部品達

 TR1.2 2SK245 Idss6.83mAペア
 TR3 2SK117 Idss2.36mA(REなし)
 TR4.5 2SA872 hfe383ペア
 TR6.7 2SC1775 hfe565/563
 TR8.9 2SA606 hfe157/158


 FA調整  
  FA基板の勘どころなど
半固定抵抗は、TM-7EPで微調整可能とした。回していくほどに、どれ位の位置にいるのか分からない欠点?。
定電流回路TR3の180Ω、手持ちのFETのIdssに左右されるからはじめから半固定抵抗とする。この場合、手持ちのFETのIdssと見合わせて、予想される抵抗値をセットしておくと、大幅なズレは無いことはEQ同様。
2段目のREは、あらかじめ半固定抵抗を付けたが、必要なかった。
終段のコレクター抵抗は、5.1Ωの手持ちの酸化金属皮膜を用いた。抵抗のパラレルは好きでない。
  
位相調整のSE510pFは手持ち無く、560pFのASPとした。スチロールコンデンサーもあれば使うところだが、もう手持ちが無い。
要は、VOを0mV、IOを12.5mA程度にすれば良い。一般のFAと変わりないから、楽勝かと思う。

 
TM7-EP
右TM7-ES
左TM7-EP



2011.09.07 
FA基板   
  FA基板
 こちらもEQ基板同様、サンハヤト【AT-1W(44)】を使用した。
ジャンバーは-電源ライン。
 入力は、フオノonly。スケルトン抵抗は、製作記事に準じ入力に10KΩ、アースに向けて7.5KΩとした。

FA部入力ATT

 左右のチャンネルを一枚に載せると、電源ラインを7本撚り線で裏配線できるから、すっきりと見える。
基本は、それぞれに20芯ダイエイ電線で配線するのだが・・・。

2SC872A熱結合素子への刻印
熱結合の素子には後から分かるよう刻印?する。

2011.09.10
完成  
  215-電流伝送プリアンプ ケース入れ基板表側
基板内配線、電源SW無し等で裏側もすっきり
215-電流伝送プリアンプ ケース入れ基板裏側
 実は、基板の吊り下げ方式は今回が初めての試みだ。
基板を左右のCH毎に分割して製作するメリットもあるが、すっきりとするには、このようなレイアウトが良いだろうと、思案していたところ、丁度、今回のプリアンプが発表された。
中央の縦に配置のアルミ板(L型ではない)で吊り下げているが、重さもないからこれで十分である。EQ部はドライバー段が左右でちぐはぐだが、これで試聴してみる。
ゲインコントロールVRは高抵抗は50KΩA(ϕ24)しか手持ちがなくそれを使った。20KΩA(ϕ30)なら沢山あるので、そのうち、これにてテストしてみよう。
2011.9.27追加:ゲインコントロールVRを20KΩA(ϕ30)に変更した。

VIC初代版 TR 2SK43 Idss5.58mAペア
215プリ シェルにDL103
7本撚り線は-4.8Vラインのみで、あとは2SK43の足をそのまま利用。


















215プリ シェルにDL103 ②
このままでは、左右のチャンネルが逆なので、プリを出た所でクロスしてパワーに繋ぐ。なお、カートリッジが指定しているホットとコールドは指定どおりに配線できた。
2SK43の足は、カートリッジ側を向いているが、FETの足を2本ともカートリッジに直付けするためであり、ドレインの足はぐるりと反転させてシェルのピンに直付けしている。ソースの足はあらかじめ7本撚り線を半田付けしておく。









2SK43と2SK30足の比較
左が2SK43、足の長い右は2SK30、配線見本は足を曲げたりするので2SK30を使った。2SK43の足は短めなので、切らないで配線した。










215Shell-DL103配線
は上(S)と下(D)の入れ替えては不可。(入れ替える場合は、DをSの代わりにする。)
は上(S)と下(G)を入れ替えても良い。いずれも配線のやりやすいように・・・。

2SK43によるVIC

VICテスト版
 TR 2SK43 Idss6.40mAペア 素子の足はもう少し切り詰めることができる。SAEC WE-308アームのオーバーハングが5mmだから、本カートリッジで計測すると、8mmと少し多い。なお、上図のカートリッジで計測すると、9mmとなりこちらよりも多い。(その様には見えないが・・・。)
215Shell-DL103配線2 VICの為にあるような2SK43 !

の上(S)と下(D)の入れ替えて、DをSの代わりにする。
の上(S)と下(G)を入れ替えた。 
 こちらのVICテスト版の方が、VIC初代版よりも、すっきりとしている。

テストのため、カートリッジには直付けしていない。
なお、今回の2SK43は、初代版のものよりゲインがあるので、EQのISC半固定VRで3.6Vを再調整すること。


audio-technica MG1
上 MG1質量:10.0g 軽量で剛性の高いマグネシウム合金ボディ VICテスト版はこちらを使用
audio-technica
下 AT-LT13a質量:12.8g アルミダイカスト・ボディ
audio-technicaAT-LT13a



小トラブル
 実際にレコードをかけて信号のレベルチェックのため、少し離れたターンテーブルから延長ケーブルでプリアンプに入力した。信号がないときは良いのだが、レコードからの入力があるときにゲインコントロールVRを8目盛近くにすると、発振したような状態になる。FAのIOが低下するし、出力信号は数百mVになる。
延長ケーブルに容量を持って、悪さをしている様子なので、通常の長さにすると嘘のように収まった。ヤレヤレ。


これから
 とりあえず試聴してみる。電池もEQとFAが入ったことによって、どれ位電流が流れているのか?段々と電池が心細くなってきた。専用の電源を作る必要がある。
全体で計測してみると、SWon時は65mA、徐々に上がって75mA位で落ち着く。

2SK43イメージ












2011.09.11
 
ヒヤリング   
 無理のない音(楽)が眼の前に広がりを見せる。
情報量が多いから、ボリウム(9時)もそんなに大きくなくとも十分に心と体に伝わる。(ダシの効いた料理は薄味でも美味しいのと同じだ。)
 音出しテスト用のボーズ301が素晴らしく聴こえるから不思議。アンプもNo.130 ドレインフォロワー出力オールFET DCパワーアンプで、このアンプはNo.192パワーアンプとの比較の結果、もう聴くことはないだろうと思っていたものだ。しばらくはエージングを兼ねてこのままにしておくが、このプリアンプがメインシステムに参加したときは、どんなに凄いことになるのか。
 図り知れない底力を見せつけ(聴かせ)てくれた。レコードを聴いて、自然と体がのってくるということは、やはり、音は楽しくないと・・・。
RickieLeeJones「恋するチャック」は、彼女の声がより若々しく変わった。
Eagles「ホテル・カリフォルニア」
The Doobie Brothers「ザキャプテン・アンド・ミー」
等を聴いて、ボーカルのハーモニーが特に美しい。
RickieLeeJones「恋するチャック」 Eagles「ホテル・カリフォルニア」
The Doobie Brothers「ザキャプテン・アンド・ミー」
2011.09.12
トラブル   
   聴いているうちに、左のスピーカーから、ガサゴソ・ザーと真空管プリアンプの初段のばらつきで良く経験するときと同じような感じの音がする。そのうち、ゲインコントロールを10時前後で動かすと、ブチッ、バチッというようになる。はじめは、ボリウムのガリかレコードのゴミかと思ったが、そうでもない。少し気持ちの悪いものだ。
 左ということは、プリアンプの出口で信号ケーブルを交差しているから、右CHの基板だ。さて、VICかEQかFAかの特定をしなければならない。
①まず、VICからのケーブルを左右変えるも、右のスピーカからこの現象が出る。VICではない。
②EQ基板からFA基板への信号線を左右変えると、今度は左のスピーカからこの現象が出る。(①②とも電源を切ってから行う。)
③ということは、右CHのEQ基板に問題があるということだ。
 右のEQ基板が左と異なるところは、TR6.7が2SC1775であることだ。(左は、写真でも分かる通り2SC959だ。) こんなところで今回のような現象が起こるとは考えにくい。ただ、DENON DP-3000修理顛末にも寄せたように、2SC1775ではダメだったこともあったが、それとこれとは事情が違うではないか。
 手こずるな~反面、これで少し楽しめそうな・・・気配がする。原因があるからには、直らないことは無い。その原因が見つからないだけだ。

原因と結果の法則

苦難こそ成長のチャンス

原因を探り、悔い改める

結果には必ず原因がある


2011.09.13

 止まった
従来と違うところに注意
 従来と違うのは、EQ部に新規参入したISCである。ここから、いきなり入力に信号がでているから、怪しいな。もう、TR8の2SJ103を取り替えるしか無い。今、付いているものとほぼ同じIdssとしたが、ISC半固定VRで3.6Vの再調整を要した。

2SJ103
2SJ103データガサゴソとザッ音が出た J103

 すると、どうだろう。雑音の発生は止まったではないか。FETのばらつきか?確かに、データシートでは低雑音とは言ってないから、2SJ74の方が良かったのか。
 しかし、まだバチッという不快音は時々発生。レコードの溝にこびり付いたゴミを針が通り過ぎるときに発する嫌なバチッだ。もしかすると、キッチンでのIHヒーターの操作にまつわるものか?電源は電池なのに・・・原因と結果の論語が気にかかる。

2SJ74
2SJ74データ 
2011.09.14
コンクルージョン  conclusion
   終結は無いのだ。気になると、あちらこちらのパーツを替えてデータを記録して、音楽はいつ聴くのか、それが問題だ。製作のときは、脇目もふらずにバタバタとして、一定の動作が確認できてから、あちらこちらと点検をするのが常だ。
 EQ部の位相補正のコンデンサーを10倍間違えていた。スチロールコンデンサー(スチコン)が好きで、「2700」と標記のあるものを計測せずにSEコンのつもりで使用。なんとなく気になって容量計をあてるとそのままの値だった。

2700pFスチコン 270と間違った

 それでは、音はというと・・・私の愚耳には新鮮だった?かも

 スチコンは、ゆがみ感がなく、小容量フィルムコンデンサでは最強と思うのだが、音響用のパーツは音質的に優れたものが何故か消え行く運命なのか。(温度特性が良く優れものにも弱い所があり、耐熱はおよそ85度 使用温度範囲が-10℃~+70℃と狭い。0.01μF を越えるコンデンサはない。)

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 スチコンの極性:スチロ-ルコンデンサーの場合、電解コンデンサー等とは違い、化学的、物理的な極性はありません。ただオーディオ回路に使用する場合、音質上やノイズ対策などの意味から、外部電極側のリード線を低電位側に接続するのが一般的です。当社製品の場合はリード線の短い方または緑色のマークがある方が外部電極側となっています。㈱サンリング電子のHPより +-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+

  スーパーサーキット講座 no.17 1997.5 116ページ
「ステップ型位相補正では、高域でゲインが減衰するが、位相変化は0°に戻るという特徴がある。 ステップの高さは、20dB くらいが最も効果がある。従って、Rpはドレイン負荷抵抗の1/10 の値に選ぶと良い。」

 その後、手っ取り早く位相補正のコンデンサーはすべてAPSということになってしまった。しかし、出てくる音に不満がある。高域がベールをかぶったようになったのだ。
 EQ部の位相補正のコンデンサー270pFをようやく探したスチコンにした。音が戻ってきた。
※2011.10.12追加:2011.11月号No.216では、ヒヤリング結果270→510pFにすると音が更に滑らかになるとのこと。510pF無いときは220pF×2、270pF×2でも良いとある。

 次にFA部用のディップマイカ510pFを探しだした。さて、どうなるかと期待したが、雑音を拾うというか発生させている感じだ。ディップマイカはここには使えないのか。(マイカは吸収電流に関しては非常に特性が悪いと言われていることが関係するのか?)最後は、スチコンの1000pFをシリーズにして使う以外にない。これしか手持ちがないのだから仕方が無い。
 いよいよ位相補正のコンデンサーをすべてスチコンにした音だ。期待通りの音だ。

 気持よく音楽に浸っていたが、曲間の無音の溝をトレースしているとき右スピーカーからハム音が聞こえる。(真空管式プリアンプではあたり前のことだが。)トレースしていないとき、つまりレコードから針を上げた時は、ゲインコントロールVRを10時位の通常に音楽を聴く位置にしても全くの無音であり、これは半導体プリアンプではあたり前のことだ。レコードの溝に針を載せるとハム音が出るから不思議だ。これではこのプロジェクトは終結しない。これは勘違いではなかったのだが、その後、トレースしていてもしていなくても同じとなった。

 このハム音を解消しよう。VICテスト版に繋ぎ替えて見ても同じなら、EQが怪しいことになる。繋ぎ換えてEQのISC半固定VRで3.6Vを再調整しようとしたが、先日は調整できたのだが、3.6Vに定まらない。電圧が3.6Vを中心に振幅している。これがこのまま出力に現れるから、これでは使いものにならない。Windowsのようにシステムの復元である時点まで戻せると楽なのだが・・・。
 戻すとすれば、EQ部の位相補正のコンデンサー270pFをAPS→スチコンにした部分か?そんなことは考えられない。スパイラルの始まりだ。
 オーディオクラフトAS-4PLは、13.4gだからaudio-technicaMG1の10.0gとの差は、カートリッジ交換時にウェイト調整が伴うから、どちらかに統一すべきだ。今回のような頻繁に取り替えてテストしたい時は何かと不便だ。
楽しみはこれからだ そして、苦しみも・・・ 
    2011.09.15 
The end is beginning.  
   終わりは始まりとなってしまった。
EQ部に新規参入したISCのTR8の2SJ103を取り替えてガサゴソ・ザーの雑音が直ったと述べたが、また、同じCHから発生し出した。2SJ74はどうかと思いIdss7.9mAのものに替えるもEQのISC半固定VRで3.6Vに調整出来なかった。数ボルトの振幅が治まらないのである。
 そうだ、2N5465(記録ではIdss7.0mAとあるが)の足の短いものがあるから、これに7本撚り線を足して使おう。
 治った直った。(今のところ)
 ISC半固定VRは左回りで少し戻って中央付近の位置にいるということは、2N5465のIdss7.0mAではなく、5mA程度ではないか?
 2N5465に替えたら、俄然と力強い音になった。関係のない右の音もつられている。こうなったら、左CHのEQ基板も2N5465にしよう。そうしたら、例のハム音も消えるかも・・・。

2N5465 足ピン接続
2011.09.16 
 左CHのEQ基板もISCのTR8の2SJ103(6.4mA)→2N5465(Idss6.53mA)にした。残念ながら、ハム音は消えない。半固定VRの3.6Vに調整するところはほぼ同じIdss値のため触らなくとも良かった。何れにしても片方だけ2N5465というわけにもいかないし、後々にガサゴソ・ザーが発生しないとも限らないから、気持ちの上でも良いことだ。音も良いし、ゲート漏れ電流が少ないことでも定評があった。
 右のスピーカーからのハム音は、アースが不完全なときに発生するハムなのだが、片チャンネルだけに現れるというのが納得行かない。左のスピーカーからのガサゴソ・ザーの雑音は2N5465にして、完全に治ったのは前述のとおりだ。右のスピーカーからのハム音は、この種類のものではない。おかしなことがあるものだと頭を抱えるのだが、原因はあるから心配はいらない。
 SAEC WE-308アームのアースがどこから取っているのか分からないが、本体だろうと思うもののこの間の抵抗は0Ωではない。従って、アムーケーブルと一緒に付いているアースの他に本体の適当なところからアースを取ったら、ハムは軽減された。さらに、フォノモータのアースも不完全のようであり、ここも手を加えたらハムは改善した。
 今までのプリアンプでは気にもしていなかったことが、本当は大事な事であり、もっと気を配らないと良い音楽は聴けない。
 電流伝送プリアンプは、ゲインもバカにならないレベルだから、色々なところで今までは気にならない弊害が発生するのだろう。

の大切さ




2011.09.19 
 
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 ハムが消えたので、静かな音楽を聴きたくなって、針を下ろした。
  マーラー 交響曲第5番 第4楽章 アダージェット
  チャイコフスキー 交響曲第6番「悲愴」
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2011.09.20 
  2SC959から2SC1775へシフト
 ふと、EQ左基板ISCのTR8ドレインにテスターを当てると電圧が振幅している。原因は、TR6.7の2SC959であり、TR7のコレクターを触ると収まった。どうも2SC959が悪さをしているようだ。周辺の抵抗値を替えると解消するだろうが、2SC1775に取り替えたら何事もなかったかのように振る舞う。しかし、EQ右基板は相変わらず2SC959のままであり、こちらは何とも無いが、もうすぐ2SC1775に替えよう。なお、TR6.7を替えたことによるこの段のIoは、調整の必要は無い。

VICテスト版も正常に使えるようになる
 VICテスト版を実験し、正常に動作したのは、上記TR6.7を2SC959に替える前のことだったのだ。今回、2SC1775に取り替えたことで、こちらも何事もなかったかのように・・・。

アースのトラブルも
 2SC1775に取り替えたら、アースのシビアなトラブルも無くなった。アームからのアースだけでハムらなくなった。一体あのトラブルは何だったのだろう。

急がば廻れ
 時系列で部品の取替え順をメモしているのだが、この部分は漏れていた。やはり、何かの原因があって結果が生まれる。一人手にトラブルは起こらないのであり、小さくとも大事なプロセスを忘れているのだった。

これで音楽が聴ける
 安心して音楽が聴けるのだが、今までマンガン電池でテストしてきた。だいぶ電圧が落ちてきて、+7.2Vと-4.8Vに近づいてきたから、そろそろ別の電池に替えなければならない。
 寒くなってくると、電源投入時のFA終段IOが低いところからの出発となり、推奨の10mAを超えるまでは相当時間がかかる。
 金田先生なら、「そんなに待ってないで、どんどん音楽を聴きなさい。」ということでしょう。
インバーテッドダーリントン接続はIO安定まで時間がかかるとはいうものの室温までもコントロール出来ないから、レギュレーターを考えなければならないが、色々とシビアなプリアンプだけに、二重レギュレータなのか?近々実験してみよう。

 
WALK DON'T RUN











2011.09.21 
  休憩
区分 寸法 mm 重さ g アルカリ容量 マンガン容量
単1形 Φ34.2×長61.5 140.0 12500~17000  
単2形 Φ26.2×長50.0 69.0 5700~7700  
単3形 Φ14.5×長50.5 23.5 2000~2700    黒1000 赤700
単4形 Φ10.5×長44.5 11.4  850~1300    黒450
単5形 Φ12.0×長30.2 9.2 650~900    黒300

下図は現用の電池だが、かなり使ったもので、次のスタイルを模索中→ニッケル水素電池かレギュレータか
金田先生は、ニッケル水素電池を勧められているのだが・・・。根っからのズボラなので、電源SWを入れて放っておくレギュレータタイプが好きだ。

マンガン乾電池ネオ黒単1形 R20PNB
マンガン乾電池ネオ黒単1形 R20PNB
マンガン乾電池ネオ黒単1形 R20PNB since1931とは驚く

ニッケル水素電池 (eneloop)
 メモリー効果ほとんど無し
 自己放電はほとんど無いが、1ヶ月で5%程度
 公称1000回以上の充放電が可能とされているが、実使用下では250回程度との説明HPもあり


SANYO NEW eneloop 充電式ニッケル水素電池 HR-3UTGA-8BP くり返し寿命1500回
容量min.(最小容量)1900mAh電圧:1.2V

SANYO HR-3UG-4BP  世界最高レベル容量Ni-MH2700 世界最高レベル容量のTyp.2700mAh
繰り返しの充電には耐えられないようす

Panasonic 単3形ニッケル水素電池 HHR-3MRS くり返し使用回数:約1100回 容量:min.2000mAh電圧:1.2V

Panasonic 単3形ニッケル水素電池HHR-3XPS 新開発の「材料」「構造」「工法」により、くり返し使用回数、業界No.11200回を実現・新開発「水素吸蔵合金」 容量:min.2400mAh電圧:1.2V

 
   EQアンプ部で気になるところがある。SAOCのローパスフィルターだ。これをグレードアップする。写真のパーツをパラにして、6.8MΩ+0.238μFのフィルターを構成する。
ローパスフィルターパーツ これでfH=0.099となるこれで、fH=0.099となる。あとは、数値では測れない音のレベルがどう変わるかだ。

2011.09.22 
  レギュレータ
 そうだ。真空管プリアンプに使ったヒーター用6.3Vレギュレータがあるから、マイナスのレギュレータもバラックで組んで使おう。Vinは、これもまた真空管プリアンプヒーターの12V7Ah鉛バッテリー。以下の定数により組み上げた。
Lm317ピン配置LM317 回路

■+REG 以下の抵抗値で+7.4V
 R1=200Ω
 R2=1KΩ
■-REG 以下の抵抗値で-5.2V
 R1=200Ω
 R2=620Ω
    
LM337 ピン配置LM337回路
LM337 ピン配置2
 このような感じだ。パーツが、いい加減だから「ボリウム(9時)」位で、ゴーというノイズを確認。音楽を聴くに支障はないが、発生源はどのパーツか特定する必要がある。(パーツを全部替えたがノイズは消えないから、317.337本体がノイズ源?)
 相当シビアなプリアンプだから、トランス式のレギュレータを組む場合は、吟味する必要がありそうだ。この場合は、もちろんのことだが、正式なレギュレータでなければ、音にも影響する。
317.337レギュレータ


リップル改善コンデンサ10μFを入れると相当の改善ができるとのことで試したが、ノイズは変わらない。このレギュレータは諦めた。
LM317.337レギュレータ回路

LM337 77dB のリップル除去率 1.5A(負電源用)
LM350 86dB のリップル除去率 3A
LM338 75dB(?) のリップル除去率 5A
LM317 80dB のリップル除去率 1.5A

LM317/337・・・大変失礼した。諦めるのは早かったのだ。
 鉛バッテリーが、かなり減少していて、レギュレータが正常に動作していなかったのだ。フル充電して、再挑戦・・・のところノイズレス。問題なく音楽が聴けたし、電池と遜色ない。こんな選択肢もあったのだ。過小評価して、申し訳ない。

2011.09.24
  既存レギュレータからおすそ分けという手も・・・
 そうだ。TRプリアンプに使った±15Vレギュレータがあるから、この±15Vを前述のLM317/337レギュレータに供給して見よう。鉛バッテリーに充電する手間がなくなる。

 No.128?完全対称型TRプリアンプ電源 1995/6 Rコア汎用電源として独立のため、右半分が空いているから丁度良い。
No.128?完全対称型TRプリアンプ電源 1995/6 Rコア汎用電源として独立 
 出てきた音は、まずまず遜色ないし、ハムもノイズも出ないから、シビアと思っていたこのプリアンプも扱いやすい。しかし、音の差はあるから、本物としたいなら、金田先生お勧めのニッケル水素電池は「継ぎ足し充電ができ、自己放電も少なく、音も良く、便利・・・。」とか。
 音の差:ACアダプター経由してLM317/337レギュレータの音と乾電池の音の差はほとんど感じられなかった。あとは、ニッケル水素電池の音は聴いたことがないから、こちらも気になるところだ。
 とある情報によると、「ACアダプターも使いたいときは、レギュレーターは1段で十分。レギュレータを2段にすると、多分やり過ぎの音になるだろう。」とのことである。どなたか追試されて、レポートを頂ければ幸いだ。

実は、もっとラフでも聴けた
 上の写真のトランス(AC20V~2回路)から整流しただけの約±28VをLM317/337レギュレータに供給して見たが、相応の音で鳴るから、今まで少し気を使いすぎた嫌いがある。そのような訳で、この素子の能力を見なおすべき貴重な経験をした。
 音の差:ACアダプター無しの方が図太い感じだが、乾電池に比べるとベールをかぶっている音。



LM317/337レギュレータを適当なケースに入れる。上の完全対称型TRプリアンプ電源に内蔵しても良いのだが、出力が2系統となり、誤って±15Vを繋ぐかも知れない。外付けにすれば、必要に応じて±15Vは今までどおりに使える。更に、このLM317/337レギュレータにトランスからの適当な±?Vを入力してテストも出来る。(どうも、実験が念頭にある様子だ。)
LM317 337レギュレータをケースに入れる②LM317 337レギュレータをケースに入れる


2011.09.25 
エージング  
   ようやく電源も入れっぱなしの仕組みが完成し、数時間SWonのまま様子を見て以下の数値が把握出来た。電池だと消耗が気になり、このようにはいかない。
   区分   電流室温20℃  室温23℃(27日計測)
  FA左基板Io 8.5mA      11.8mA
  FA右基板Io 7.5mA      11.0mA
 プリアンプ全体 72mA     (計測しないも上記分は増だろう)
 ISCの3.6Vに調整部 概ね3.6V
FA基板が、当初12mA程度に設定したのだが、最近の気温低下(室温20℃)のせいか、両CHとも10mA以下になっているが、金田先生語録、「気にせずに聴く!」ことにしている。

 
2011.09.26 
   今日は、少し暑くなって室温23℃。もうそろそろこの様な暑さは無いだろうから、これからは上記のように電流値は、10mA以下となるだろう。この辺りのAOC的なものがあれば良いと思うのだが。 2011.09.27 
そろそろメインのシステムへ繋ぐときが来たので、こちらも別項へ移行する。