No.159 オールFETプリメインアンプ (MONO)製作記 DL102用に改造   FETプリメインのバナー 
                                            
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UHC2pri_main

 常日頃思っていたことがある
 UHCアンプは一度は聴きたいものだと・・・
 K851(東芝)を買ったが
 そのままになっている
 どうせならUHC2で作ろうと、デンオンから入手した
 どんな音だろう
 ところがプリメインにしたので
 配線換えがめんどうで
 パワーアンプの比較はまだだ
 特に真空管との比較をしたいものだ

写真のアンプはモノ−ラルである。放熱効果を高めるために、放熱板をUHC1つにつき
1つとしている。当初は放熱板1つにUHC2つとしていたが、熱が気になったため増やした。


電源部は木製キャビネット
 たまには、ウッドケースもいいだろうと思い作った。ありあわせの合板だからコストはゼロだ。少し深めに作り工作をやりやすくした。木ねじでケミコンやら、ありあわせのトランスを止めていく。どうも配置が悪いと、やり直しは何度でもできるからあまり根を詰めてレイアウトをしなくともよい。なにか、やみつきになりそうだ。
 トランスの関係でパワーアンプの-100Vのところに-30Vしか供給できない。このため、スケルトンの15kΩは2.5kΩにする。


モノ−ラルに改造
 DL-102用に、プリの初段を変えてある。今にして思えば0.3mVのモノカートリッジを買っておけばよかった。初段の改造の必要も無いわけだが、102のように現在も安定して供給されていない廃止品種だから思いとどまったのだったことを思い出した。
 プリの初段をK97からFD1840に変更した。TR2のゲートからアースに落ちている1KΩを2.7KΩ変えた。さもないとゲインが高すぎて使いづらいからだ。

モノーラルは何もかも半分ですむ
 手間も材料も時間もトラブルも半分ですむ。お勧めだと思う。一番は、モノ専用のシステムだからモノのレコードが喜ぶことである。ギッチリと詰まった音が一つのスピーカーからはじける。

素子について
 プリ初段が2N3954(FD1840)だ。イコライザーの出力電圧は-200mVから徐々に下がって1-2分で+に変わり+60mvで落ち着く。
TRsimple_priamp No.128?のように、手持ちのお宝箱から探し、やむなくFD1841に変更することもなくて良かった。
 今回のアンプでは、2段目の作動アンプにJ103が登場するが、手持ちが無くてFA(フラットアンプ)に2N5465を使用したところ、Ioは流れすぎだ。Rsを1KΩとして4mA流れる。電源は±15Vとした。(当初、このFA部は、No.154WE310Aモノーラル真空管プリアンプのFA部に、真空管よりドリフトのないものが良いと思い使用していたためだが、やはり真空管の音が恋しくて元へ戻したため、不要となったものだ。)その後、J103に変更するが、イコライザー部はIdss7.5mAペア、フラット部もIdss7.5mAペアを使用した。これ以上のIdssペアは手持ちにないからだ。そのときのRsの値はTr5で130Ω、TR14は130Ωとなり、TR14では抵抗値を少なくしないとIoが指定どおり流れなかった。
 (TRsimple_priamp No.128?のように、手持ちのお宝箱から探し、やむなくFD1841に変更することもなくて良かった。→とは、ドリフトが相当気になりFD1841に変更した経緯がある。→こちらのページを参照。)

若干の修正
 プリ部のパターンに一部、違うところがある。パターンどおりだとVR1からの配線がTR1のS(ソース)にショートする。フラットアンプの1.8が2.7KΩになっている。パワー部のパターンD2の向きが反対である。VR2の配線の仕方とP.52のVR2の調整の仕方が違うので注意だ。本文では右廻しで徐々にIoが増加すると、あるが反対であり、調整に先立ちこのVR2は右一杯にセットして置くことが正しい。図9の2SK214の足は1→G.2→S.3→Dとなる。図11右側のTR8Dとあるのは、TR6Dである。


プリ部が手前、メイン部を奥に配置 プリ部の初段をキャンタイプのものに置き換えている。
UHC2pri_main_kiban


とある質問
Q 記事の中で、初段の自己バイアス回路の記載で回路図は、K117、文面(00/6月号47ページ)には、K30ATMが最適と記載されていますがどちらをご使用になられましたでしょうか。京都市 宇都宮さん
A No159プリアンプイコライザーTR1.2→FD1840系を使用したのは前述のとおりです。K30はどこにも使っていません→定電流回路にK30を使った回路は後にも先にも無いと思います。きっとパワーアンプ部のTR1.2→K30なら分かりますが、文面からはそうではないようです。路図が正しいと思います。しかし、K30ではVdsが高すぎて定格いっぱいになってしまいます。3954、1840系は300mWはあるはずだからこれならOK。(2002.01.03)



その後、モノラル専用(DL-102用)に片チャンネルをケースに収めた。TR1.2→FD1840 TR12.13→2N3954
DL-102は出力電圧3mVだから記事にある2SK97は使えない。このためFD1840を使った。
 機種 ME95ED AT-1S DL-102 OFD25
出力電圧 4.7mV 4mV 3mV 1.15mV
再生周波数 10〜25,000Hz±3dB 50Hz〜10kHz 20Hz〜30kHz
インピーダンス 5kΩ/1kHz 240Ω 24Ω(1KHZ)
針先 0.2×0.7mil 0.5mil 17ミクロン丸針 25ミクロン
ソリッドダイヤ針
針圧 0.75〜1.5g 0.5〜2.0g(最適 1.0g) 3±1g 5.0g
コンプライアンス 30×10-6cm/dyne - 12Nm
質量 7.5g 13g 17.6g
YEN 12000 7900 17000 78000
ME95EDのMM系をリストに載せたのは、DL-102の断線(2013.12月)を契機にステレオカートリッジをモノラルに使用するためのデータ比較のため。詳細は別掲


 





パワー部を分離そして専用電源?へ
 プリメインは、メリットも多いが、実験派には満足しない。やはり、プリとメインを分離することにした。それに伴い電源部もきちんとしたものにしようと、以前に求めておいたトランスTS−180の出番だ。
ところが、制作意欲は急に沸き起こり、電源のケースが無い。形は必要なのがケースであるし、ということでまたまた木製ケースの出番だ。木製の場合どうしても大きめになってしまう。400×260×160というパワーアンプの全体が入ってしまう大きさになった。要は、手元の木材の大きさに合わせたということか。(2004.07.20)
写真のとおり完成のはずだったが、まさかの問題が発生。 これ以降は、別のページに・・・





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2001.06.17 1版