No.208 ハイブリッドDCプリアンプ
EQ部を活用して、ハムを乗り切る

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 さて、6C33C-Bアンプは直ったので、10月始めの土曜日午後からヒヤリング。思いも寄らないハムが出た。相当のレベルで出る。ミューティングSW・ONでは出ないから原因(ハムの混入)はEQの電源ラインが悪さをしている。No.157プリの初段に他ならないのだが、EQ部の乾電池駆動までは試していない。まず、手っ取り早く対処したいので、初段を換えようと選りすぐりのEF86を2度にわたり投入するも一向に改善の兆しはない。1度目は初段既存のAEGの球を、AEG に換えるも効果はない。2度目は、AEGの球を、これならノイズが出ないだろうというGoldAero(ゴールドアロー「GA」)に換えた。多少、軽減されたがやはり気になるハムが出る。
 ケミコンも指定の2200μFだから容量不足の問題はないだろう。少し気になるのは、昼間の商用電源の電圧が97V程度しか出ていないMasa氏宅の電源環境だ。(夜間も98V程度とのこと。)トランスはTS-150であり80Vタップを整流しているため、1stReg:100V、2stReg:95Vとしており、この辺りの絡みも出てくる。
 果たして、No.128のTRプリに置き換えるしか対策はなく、FE86+ECC81・  ECC82プリアンプはドック入りとなった。
 Kazu氏と同様、突然のハム発生となる。Kazu氏の場合は、経年変化(劣化)かもしれないがMasa氏は、起因が6C33C-Bアンプの球不調によるものとは思えないのだが、最近の出来事はこれのみだからつい・・・疑ってしまう。
 Masa氏、「真空管プリの音の充実具合は他に類を見ない。」と。従って、なんとか真空管の体裁を保ったまま直さないとならないのだが、プリの初段をFETにする程度なら許されるだろう。No.157は相当前のプリアンプであり、アルミシャーシ方式なので基板方式に前面改修も必要かも知れないのだが、シャーシタイプがガッチリしていて大好きだ。

No.157真空管プリアンプのシャーシ上面


 最近の金田アンプの記事を探したところ、No.208が浮上した。No.170よりもシンプルで私の好きな傾向のプリだが、EF86×2本のEQ回路よりは複雑になる。こうなると、球のシンプルさ、音の良さは魅力である。
 No.208はトランスレスであることも起因して、+105V、+100Vレギュレータ電源が使えないが、新たに±114Vが、回路毎に登載されることになる。それでもパーツ数の点からも気楽に作れるのだが、既存の+のレギュレータ1段ではハムは除去できないのだろうか。(−電源もあるからそうはいかない。)
 ふと思ったのは、EQアンプのみNo.208型とし、フラットアンプはNo.157を利用する。トランスから供給される良質の電源もある。カップリングコンデンサーは、除去しないで、次のVerUPの楽しみに取っておく。これでも大分「サー」というスノーノイズはなくなるし、ハムも消えるだろう。

2010.10.03