DC amp Web page

`02.02 No.166 真空管DCプリアンプ オールWE真空管採用、自動オフセットコントロール回路搭載
   
とうとう出た
真空管プリアンプの究極だ
しかもWEの球を使ったものだ
パワーアンプとの絶妙な組み合わせによる
WEの音の追求
アメリカナイズされたゴリゴリした音か
こうなると試すほかはない
製作するほかはないということだ
しかし、ついこのあいだテレフンケンのEF86を大量に 仕入れたばかりだ・・・
今度は403や396や404を追いかけることになるECCやEFはお蔵入りなのか
だが、これがまた楽しいのである
’02年はどうもWEの球集めから始まるような予感がする


Presented by ph7
last update : 2002.05


 

WE403A & 5670A(=WE396A)
 
















 WE403A & 5670W(=WE396A) jpgfile
 
   




アースライン

 複数の真空管ソケットを真一文字に極太のアースラインが走る。それが基本といわんばかりに、そこから色々なものがぶら下がり分岐し戻ってくる。背骨みたいなものに感じたのは、何か温かいアンプだった。その構成から抜けきれずにいて、今の基板とアングルタイプはまだ作っていない。そろそろ作らないと破門である。

回路考察
 このアンプのAOC回路のアースは、ただものではない。つまり信号が伝播するアースだから、アースの引き回しには細心の注意を要する。このことは、`99.12 No157 真空管DCプリアンプ 基板チェックリポートでも述べている。とにかく参ったのであるから。。。
 また、いつも気になって精神衛生上良くないのだが、マイナス側の電圧がTRの限界を超えているところがある。電流制限回路だが2SC1775Aが-130Vもかかっている。金田明彦先生に問うのだが、あまり頓着がないのである。「まあ、正常に動作してるからいいんじゃない。」先生の言葉とは思えない。しかし、あまり私がこだわるものだから、今回は電流を無駄に喰わせて解消しているところは、流石である等と私がいえたものではないが、感心いたしました。「どうせ無駄に電流を喰わせるならもっと喰わせれば良い。」とのことである。更に2SD756を登場させたのも何かあるのか?。しかし、これも耐圧は120Vではなかったかな。-50や-100Vの耐圧の2SA566、2SA726、2SC1400などは少し無理のようだ。今回は、115Vくらいで抑えているので安心して2SD756や2SC1775Aを使える。

初段を差動アンプに
 とのご意見を述べられた方がおられたが、ノイズが倍になるから現在のイコライザーに球を2本使う方法しかないのである。そこのところはあきらめていただきた。

今回の電源について
 疑問の向きが多いようだ。つまり、AC100Vから整流してDC120Vでは低すぎるというものだ。
 ついては、
 とある質問06 No.166の電源電圧など また、金田ワールドを広げることの提案などです。質問というよりも楽しい提案。(2002.01.17)
 に、関連したものをまとめてあるから、参照願いたい。

基板チェックリポート
 図12 イコライザー基板の56KΩ、120KΩ、5pFの取り付け位置が1列ずれている。これは、配線過程でわかることだからあまり間違いはないと思う。
 図15 AOC基板の2.7=3KΩ、82=30KΩである。
 図16 +105Vレギュレーター基板では、電圧調整用の抵抗値が回路図と異なっている。きっと基板の方が実際値、回路図が理論値と思う。さらに、図17も同様である。
 図18 +6.3Vレギュレーター基板では、0.1と0.22μFが逆である。他の記事でも同様なところがあるから留意。


MT双3極管 WE396Aの定格(本セッションと関係の無い球も載せているが単なる比較)
Type
Heater
(V)
Ebmax
(V)
Ppmax
(W)
mu
gm
(mmho)
rp
(kohm)
Ep(V)
Ip(mA)
5687 6.3/12.6 300 4.2 17 8.5 2 180 23

5670/

WE396A
6.3 330 1.65 35 5.5 - 150 8.2

5755/

WE420A

6.3/12.6 200 1.0 70 1.55 - 180 2.1

MT5極管 WE403A、WE404Aの定格
Type
Heater(V,A)
(V)
Ebmax
(V)
Ec2max
(V)
Ppmax
(W)
Pg2max
(W)
gm
(mmho)
mu-g1g2
Ep(V)
Eg2(V)
Ip(mA)
Style &

Connection

6267/

EF86

6.3V0.2A 300 200 1.0 0.2 2.0 38 250 140 3.0 MT-9P
6BH6 6.3V0.15A 300 150 3.0 0.5 4.6 - 250 150 7.4 MT-7P
6A-K5/

EF95/WE403A

6.3V0.175A 180 180 1.7 0.5 5.1 - 180 120 7.7 MT-7P
6R-R8/

WE404A

6.3V0.3A 200 165 3.3 0.85 12.5 - 150 150 13 MT-9P

 Ebmax・・・最大プレート電圧
 Ppmax・・・最大プレート損失


最近球を集めているが・・・
 じりじりと値上がり傾向である。金田明彦先生曰く、金田式DCアンプの記事がMJに発表されると、使用されているパーツはとんでもなく値上がりするか、市場から姿を消す。・・・と。どうも、WE396、WE404もその傾向があるように感じた。金田明彦先生→WE404Aを取り上げた頃は、安い球だった。ゴミみたいなものだったと・・・。言いそうな感じだ。
WEと書いてあっても元々安値で売られてたこれらの球が、今回の金田流料理法でどうなるか見ものだ。
金田ファイルによると
'90 7 117 真空管式DCストレート プリアンプ(1)
'90 8 117 真空管式DCストレート プリアンプ(2)の頃が真空管シリーズの出始めとすると、当時のMJを見る限り、真空管はさほど安くはない。今と同じかモノによっては高いものもある。さすれば、ここ十数年はファンにとっては良き時代なのか。
 テレフンケンで構成する場合はEF86<ECC81<ECC82と3種類だが、ウェスタンではWE403A<WE396Aの2種類の球で良いから、パーツ集めには1つでも少ない方が助かる。まして、テレフンケンは入手難で高価とくれば大変である。
 +100、+105VレギュレーターにはWE403Aでも使えるから、WE404Aはとりあえず無くとも良い。整流管もWEを用意できるなら、すべて統一されるからWEの音が堪能できる。かくいう私は、整流管はWEではない。なかなか買えないというのが本音だ。(2002.02.15)


CDラインアンプ
このプリアンプのフラットアンプをCDラインアンプに使用するのも一考だ。ゲインは3.9KΩで加減する。抵抗はスケルトン。

CDラインアンプ入力部
図14基板図では、51KΩが750KΩになっている、51KΩが正しい。51と3.9KΩ=-23dB/ATT

一筆啓上のページから CDラインアンプの実験
No.154のWE310Aのモノーラルプリアンプに、このWE396Aのフラットアンプを組み込んだことは、HPに紹介しているが、この入力に51KΩと3.9KΩによるATTを入れて実験をした。これで23dB程度減衰するので、CDからの入力電圧は2.5Vrms程度であるからフラットアンプには適正な電圧が供給される。
これをATT通過では、イコライザーアンプからの出力程度の電圧がオシロで確認できたので、さすが金田明彦先生の設定した定数だと感心。そのままパワーアンプに繋ぎほとんど聴いたことの無いCDを午前中楽しんでいた。我が家のアンプは音量VRは最低の位置であり、このアンプも例外ではない。もう少し3.9KΩを小さくしても良い。でなければ、VRをあまり上げられない。
(2002.05.06)



上図のATTは、2.5Vrms/10KΩのCD出力にあわせているが、これでもゲインが大きい場合は下図のようにして見る。
CDラインアンプ入力ATT固定抵抗



結局は、ゼロまで絞り込みたいから、可変VRになるのか?。
CDラインアンプ入力ATT可変抵抗


2020.02.12 ちょっとしたきっかけからこの画像と回路をアップする
このラインアンプはNo.154 WE310Aモノーラル真空管プリアンプでも紹介している 球は安い5670Wとした'

以下の図4はMJ2002.02 No.166から引用


「夢クラフト製作記」のページへ


2002.01.15 1版
2002.01.20 2版 レイアウトを変えてみる。
2002.02.07 真空管データ表追加
2002.05.05 CDラインアンプ入力部
2002.05.06 CDラインアンプの実験




 
 
166AOC回路基板  

(C) copyright 2002.ph7 All Rights Reserved