No.157 原点 プリアンプ
  2020.08.02
         

 これはph7の備忘録


最初に聴いた金田式真空管プリアンプの音は、94年春に北海道・新冠で行われた試聴会で聴いた


との書き出しで始まるページに最近出逢う
あの場におられた方なのだ 私も衝撃的な真空管プリの音だったと記憶する レコードが終わるとそこにいる30名ほどだったか 皆から自然と拍手がでた レコードコンサートでである
あれから26年も経つのだ 4分の1世紀だ 同じようなことをどこかにも書いたと思う (※また同じことを話しているな〜と思ってください)
No.157タイプの真空管プリは3台あったが手元には1台しか残っていない その1台は内部配線が基板式ではなくバラックの空中配線だからそのうち整理しようと思いつつ未了だ

色々と試したいことがある
最近いまさらながらリップルフィルター式の電源を取り入れた
試行錯誤して急がば廻れとなることもわかった
最初から金田式レギュレーターを作るほうが良いということだ

※あるお寺さん曰く 「100回同じことを話すことができればそのことは成就する」と云っていましたが私の場合は成就しないだろう
 寄り道
今年の梅干し 10KG漬けた 南高梅とのことだが・・・梅干しはシンプルだ 塩だけで漬ける その後も何も足さない引かない 金田アンプもシンプルだから良い






左のFA部がバラックとなっている これを基板化しよう
これをドライブするトランスはTS-190
 
この球プリはある意味完成形だと思う このあとWEの球を使ったり717を使ったり色々な球を使うのだが私は入手しやすいEF86 ECC81 ECC82 としている 初段は少し多めに買って現物合わせでノイズの少ないものを採る必要があるから
今電源を一般的によく見るトランスEIコアトランスで安価に作ろうとしている
カットコアトランス トロイダルトランス Rコアトランス と色々良いものはあるのだがテスト的に作ろうとするとどうしてもEIコアトランスになる

2020.08.14
今日はこのプリで AC/DC ツェッペリン マイケルを聴いた No.221と遜色のないように聴こえた カップリングCに0.1のフィルムコンを使っているとは思えない 初段も相当選別したのでノイズは皆無に近い

このプリの電源をEIコアトランスで製作途中 2020.08.16
6.3Vヒーター用
高圧用は無負荷だが±150VとなるのでそのままLM317.337へ入れるには損失が大きいからリップルフィルターで±125V位まで一旦落とす そこから+115Vと+100V -115Vを得てプリに供給する ただ負荷をかけると何ボルトまで降下するか LM317.337からの出力は入出力電圧差さえ守れば安定しているはずだ


2020.08.20 寄せ集めとパーツによる電源
上がNo.157プリ 全面に電源ラインが配置されているNo.145の名残のあるケース この頃はパッテリー電源を全面から供給 まずヒーターを繋ぎしばらくして高圧を繋ぐという方法で手動電源SWだから全面に電源口が無いと困る その下はプリと銘打っているが中身は電源のみでそのうち真空管プリを入れようと思っていたもの
一番下が今回の木製ケースの電源
右のEIコアトランス200mAは2次100Vトランスだが整流して155V近く出てしまいリップルフィルターで1ランク電圧を落としてからLM317×2 LM337で所定の電圧に設定するというやり過ぎじみた構成になった 左はヒーター用4.0Aトランス


トランスに5千円近くかけるのなら純正?のTS201を手配したほうが良いし見た目もスッキリするだろうがたまたま手持ちのトランスでNo.157プリ用電源を作ってみたくなった そして既存のTS-190による専用電源との聴き比べもしたい 仮に比べて見て遜色なければトータル10千円以内でできる電源もある意味敷居の低いものとなるだろう
下に見えるリップルフィルターには中古の0.047と0.68μFが所狭しと並んでいる 耐圧250Vのものだが外皮は剥がれてくる ポロポロと




 下図に今回のリップルフィルターとLM317.337レギュレータを示す
上は分圧抵抗で整流して155Vくらいの電圧を125〜130V程度に落とそうとしたがNGで1段目のLM317がうまく動作していない(無負荷なら丁度よい電圧なのだが分圧方式では組み合わせる抵抗にもよるがあまり電流が取れないようだ)
下は降下して出る電圧をそのまま受け入れてLM317.337で所定の電圧にしてプリに供給するもの
結果下の回路にしたLM337は入出力差が他より大きいため表面温度が76度まで上がるので小さな放熱器を付けた
プリの消費電流は45mA程度
LM317.337の抵抗値はADJ用の抵抗で固定抵抗は240Ω
現在の電源からのフラットアンプには±115Vが供給されているのでこれと大きく異なるとIoにも影響するため±115V前後にするもの
リップルフィルターとLM317.337レギュレータの2重3重のリップル対策でハムは皆無と言って良い No.221よりも少ない あまりレギュレータでがんじがらめにすると音に影響するかと思ったがNo.221と比べても問題ない


2SC3751のhfeは20位 hfe150位の石にするとマイナス側のように電圧をとれるはず 手持ちの適当な石がなくて苦労

2020.08.22
hfeではなくてhFEだった

中古の2SC2238B-Y(hFE162)にて33kΩと270KΩの分圧で上図のようにほぼ予定の電圧が出た(ベースとエミッター電圧のバランスが気になる 新品の2SC2230にて無負荷で試しても同様)
こうなるとLM317.337は不要となる もう少し抵抗値を換えて115V程度にすれば既存のTS-190専用電源と同様になる あとはハムが乗らなければ余分な?LM317.337は要らない
中古の石なので相当くたびれていると思う 手持ちに160〜180V程度耐圧の石が皆無 FET素子の60V耐圧にてパワーアンプを模索したので仕方ないかも あるいは800V耐圧前後はゴロゴロしている 200V近くからhFEが極端に低くなるからリップルフィルターには向かない 真空管アンプでも400V程度を印加するものなら手持ちのものもあるがそんなに高圧のものは苦手だ

リップルフィルター参考



2020.08.21 迅速なパーツ店に感謝
中古のTRばかりでは・・・と思い180〜200V耐圧1.5〜2Aのものをチョイスして「サトー電気」に
2020.8.21 18時過ぎに注文した
この店はネット注文(買い物かご式)でないところが不便なようなそうでないような メールで注文 同時にゆうちょ口座からゆうちょ口座へ無料で振り込みをした(注文内のチェックと確認メールは無いように思う) 送料等も絡むから気を使うが自分のパーツは自己責任できちんとチェックしなさいということかも(別の方法があればご容赦)
そういえば以前に不足分を次回注文時に精算したことがあったので結構柔軟な対応をしてくれるとの記憶がある
2020.8.22 18:00に商品を送ったとのメールが入る(早いものだと感心)
2020.8.23(日)15:30レターパックライトにて届いた 郵便局は日曜も稼働しているのだ
お蔭で中古の性かともやもやしていたが新品のTRを取り付けテストすることができた が結果は変わらず原因はTRではないようだ(※後日判明〜テスターに問題有りかも?)これだけでも気掛かりなことが1つクリアー 次の布石となる
いずれにしても地方にてはんだコテを握る自作派の心強い味方が居たのだと なお1500円超え注文のプレゼントというのもユニーク(1N4007 20本)

これとは反対に2020.8.24現在
2020.8.16に頼んだところのものは未だに届かない 大きな(構えでなくパーツの豊富さ)有名なところだ 明暗がはっきりクッキリ

パーツがないと製作が中断してしまう この熱さもあるしコロナ禍の性もあるしとは思うものの それにしても半月経過する 途中8/27に一回督促したら「状況確認する」との返答のみ 
2020.08.31現在
ようやく8/31に届く なお秋の月さんではありませんので念の為


2020.09.21 リップルフィルター TRベースのケミコン容量を増やして
B電圧をそろりと印加するようにした 60秒強で所定の電圧に達する 220μF程度が良いと思うが手持ちなし
330μF250Vのケミコンがスペースを取り縦長の基板になった

今回の基板はベースとエミッターの電圧関係もほぼ適正値を示した


従来基板は高圧のケミコンの手持ちが無くてフィルムコンデンサー類0.047μFを多用した

上が従来の基板 下が今回作り直したもの 同じ大きさの基板を縦にしたら丁度良く配置された

金田アンプ(プリ)はNo.217からヒーター電圧とB電圧を同時に印加するようになった のだが
金田先生からは詳しい説明は無い 真空管は同時印加が常識というからその辺りの理由かも しかしどうもしっくりしないため整流管もどきのようなB電圧が徐々に印加される方式にしたい それにはリップルフィルターが似合う 今回TRベースのケミコンを多めにした結果所定電圧まで70秒と少し長いからもう少しケミコン容量を減らそうか? 
更にヒーター電圧も遅延回路を設ければ互いに「徐々に印加」となるがそこまでは要らないだろう
今回作り直したリップルフィルターで高圧電源を供給し「ホテル・カリフォルニア」を聴いた No.157プリは期待以上の鳴りっぷりだ どうも最近電流伝送の煩わしさが目につくようになってきた 今回このNo.157プリを聴いた感じでは何ら問題は感じない カップリングコンデンサを通った音なのだが電圧伝送で十分とも感じた
カップリングコンデンサを取り替えて音の違いを楽しむということもありかと感じている
@V2A1.0μFから0.12μFのスチロールコンデンサにしたことは別に触れた
AAOCのフィルターコンデンサを ロシア mil オイルペーパーコンデンサ 160v 0.25μF替えてみたことも同様
元の木阿弥かも知れないが楽しめることは違いない