
レコード館建設について 1993.3.5
1.レ・コード館建設の考え方
「レ・コード館」のコンセプト
レコードの円形にこだわって、センターロビーへ求心する形状とする。そのセンターには、レ・コードスカイタワーをシンボルとして配置する。
レ・コードスカイタワー
町の自然を眺望できるタワー。町のすぐそこまで迫っている太平洋。名勝判官館に沈む夕日。遠く日高山脈に雄大なたたずまいを見せる秀峰幌尻岳。こんなところで音楽に浸れたらストレスは吹き飛ぶ。
レ・コード館建設の考え方の基本として次の2点が必要である。
@町外に対してアピールするためのレ・コード館
「レ・コード&音楽による町づくり」事業が今世紀中に消え去ろうとしているレコードとこれに関連する数々の機器を収集・保管し、21世紀にレコード文化を継承する独創的な町おこし事業として注目されるように、レ・コード館建設にあたっても単なる集会施設としてではなく、世界的又は日本国内にも類を見ない独創的な内容の施設でなければならない。
A町民にとってのレ・コード館
町外に対してはその独創性から、レ・コード館をアピールして行く反面、町民にとってのレ・コード館は新冠の文化の中心として、数々の機能を備えいなければならないし、町民の憩の場所、町民の心身のリフレッシュの場所、町民のコミュニティセンターとしての機能も備えなければならない。また、情報の先取りを進めるためには、情報館的仕様も必要である。
この様なレ・コード館建設の基本的な考え方に基づいて次の様にレイアウトをした。
2.レ・コード館に必要な施設の概要
レ・コードバンクありき
「レ・コード館」の中枢であるレ・コードバンクは、100万枚のレコードを後世紀まで安全に保管する機能を有しています。レコードをエジソン100年の貴重な文化遺産として位置付けて保管する。
また、バンク内ではリスニングコーナー等のスペースも広げて、気軽にレコードの鑑賞や試聴もできるようにする。
レ・コードバンクをベースに以下の施設を配する。
@ロビー
ロビーはレ・コード館の中心に位置させて、ロビーから図書室(館)、大ホール、中ホール、小ホールへと連絡のできる様にしたい。
ロビーについては、当初の計画ではイベントも行うことが出来る多目的なロビーとして計画されていたが、ギャラリー等として使用する程度に限定した方が現実的と考えられる。
しかし、総体面積の不足により大ホールの設置が不可能の場合は、ここを代用することも考えられる。
ロビーの活用法としては、ゆったりとしたスペースの中に水路、緑をふんだんに取入れたながら、図書館とは別な指向のAVブース、ボディーソニック等を配置し一人でレ・コード館を訪れた人も充分に音楽を堪能の出来るような町民の憩の広場とすべきである。
A大ホール(面積500u程度)〜町民主体の文化ホール的位置付け
[レ・コードホール]
2〜300人程度のホールですが、レコードと関連づけたユニークなものである。
大ホールはレ・コード館の顔の一つとして、町外に充分アピール出来る内容の施設としなくてはならないと考える。
大ホールは250人程度が収容できる固定席のホールとし、日本では例の無い再生音に重点を置いた音響設計とすべきである。(ロビー兼用の場合は移動席)
両サイドのデッドスペースを平常は空間として、大量の人員を収容する場合は、席として使用する等の工夫を施すものと出来ないか。
ホールは全体にゆったりとした設計にして、客席間も充分ゆとりを取る等全体をコンパクトにまとめながらもグレードの高いものにすべきである。
壁面はジャケット展示、デットスペースは蓄音機の展示、座席はジャケットで個性化するなどの必要性がある。また、まちの子どもが作ったクラフトスピーカーで飾ることも楽しいものである。
B中ホール(面積200u程度)〜ゴトウホーンスピーカーが配置された音のメイン
[ゴトウホール]リスニングホール
世界に誇るホーン型スピーカーのゴトウホーンを部屋いっぱいに配したホールです。30人程度の個性的なレコード再生のためのミニホールとする。
中ホールは100人程度がレコード・コンサート等を本格的に楽しむことが出来るホールとし、床はフラットで客席は可動収納式の固定席とする方法を取る。
最近のホールありかたとして、大ホール主義から小ホール主義、無性格多目的型から個性的専門型へとシフトしていることを配慮すべきである。
・聴き取りやすいホール〜音圧分布の良いこと、裏を返すと広くないこと
・雑音のしないホール 〜空調等の雑音、外からの雑音
・雰囲気のあるホール 〜レコードジャケットイメージの配置、音響器材の配置
・のれるホール 〜ステージ等との一体感
・搬入の容易なホール 〜収蔵庫の大型スピーカー器材等を容易に搬入可能なこと
・未完成なホール 〜いつも改善の余地のある新しい出会いのあること
・シンプルなホール 〜上の未完成とも関連する
・収納の豊富なこと 〜収蔵庫の大型スピーカー器材等を容易に収納可能なこと
C小ホール(面積100u程度)
[ビジュアルホール]〜視聴覚室
小ホールは30人程度が楽しむことの出来るホールとし、このホールの特色として音響機器と合せて視聴覚機器を充分に備えたものとすることにより、リスニングルーム又はミニコンサートの場所として使用すると共に通常は子供の読み聞かせの場所(図書館活動)、映画観賞等、視聴覚室的に使用することが効果的である。
ここに設置するのが良いかどうかは検討を要するが、防音の効いた個室もいくつか設置することが必要。
また、先端を意識するとハイビジョンの設置も検討を要する。
照明設備も充実することやスタジオが配置されることにより、活用の幅が広がる。
D図書館(面積600u程度)
[レ・コードライブラリー]
レコードが生まれ育った背景には色々な物語があり、人やモノや動物等楽しい出会いやふれあいがある。そして、音楽全般にわたった歴史も大切なテーマである。
これらを学習するため貴重な資料や書籍を収集整理展示し、生涯学習センター的要素も盛り込みものとする。
図書室は開架式とし一般閲覧室の中に雑誌、新聞をくつろいで読むためのブラウジングコーナー、児童書閲覧室、えほんコーナー、一般閲覧席等を設ける。
図書室の内部は図書の構成が分りやすくするため柱や間仕切りの少ない開放的な空間が良く、図書室入口は水路等を配する等、緑をふんだんに取入れたロビーに面してオープンスペースとし、雑誌等をロビーでくつろいで読むことが出来るように配慮する。
ここにもAVブース、ボディーソニック等を配置し、読書しながらといった活用を図る。また、レコードのエサ箱も配置し気軽にレコード音楽を楽しめる環境にすべきである。
E展示コーナー(面積?u)
ロビーに面してレコードジャケット、レコード関連機器等の特別展示が出来るようなスペースも用意したい。壁面いっぱいに足下から天井までレコードジャケットを展示できること。
F研修室(面積400u)
ここは町内のサークル活動の場所として使用することも出来るようにすべきことから、研修室は通常2部屋で間仕切りを使用して4部屋は最低でも用意したい。
200u×2部屋
間仕切りを使用して100u×4部屋
パソコン教室等に対応したもの、文化情報館にふさわしい内容。
地域のグループ活動、クラブハウス的活用が可能なこと。
さらにサークル活動、集会室として使用されることから椅子、机、サークル用品等の収納スペースを充分に確保することが必要である。
G博物館(面積500u)
レ・コードミュージアム
ロウ管蓄音機から始るレコードの歴史を学習できる内容とし、それぞれの時代の歴史的名器といわれるレコード音楽関係器材を展示します。レコードの出来る過程をビデオで見れ、実際の器材は展示するなど楽しいスペースとする。
また、単に見て帰るだけでなく、そこで体験製作も可能なクラフト講座も用意する。
博物館は大ホールとともにレ・コード館のもう1つの顔と考えていかなくてはならないと思われる。
蝋管レコードから現在に至るレコードと周辺機器の歴史を展示するためのスペースとなる。
系統たった歴史の展示
ゴトウホーンと後藤精弥の世界。
著名人と思い出の一枚
Hレ・コード館外観
「レ・コード&音楽による町づくり」事業のシンボルとなることから、町民会館的な建物ではなく、独創的な建物でなくてはならない。
Iレ・コード館の周辺整備
レ・コード館は木と緑に包まれた中に存在するべきで、周辺整備も公園に近いイメージで進められるべきである。
レ・コード館に付属して緑の中でミニコンサートが出来るような野外コンサートスペースの整備も必要である。
Jその他
エレベータ、収納スペース、世界に向けて情報の発信できるアマチュア無線ブース、パソコン利用・通信コーナー、コミュニティ放送、コーヒーコーナー、床壁の利用等について考慮したものとする。