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ニッパー nipper

レコードの歴史 History of Records
蓄音機を発明したのはトーマス・アルバ・エジソン(1847-1931)というのが通説であるが、実はそれ以前にレオン・スコット(1817〜79)と、シャルル・クロス(1842〜88)の2人によって、きわめて重要な発明がなされている。
それは、エジソンの発明より、20年前の1857年にフランスの印刷技師エドアード・レオン・スコットはフォノトグラフ(Phonautograph)という油煙のススを付けたシリンダーを回転させ、羊皮紙の振動版にシェラックで貼り付けたブタの硬毛を、シリンダーに当てて、木製の樽型ホーンに向かって音を吹き込んだのだ。すると、振動版に付いた硬毛がススの上に波状の軌跡を作り音が波形として記録することができるものだった。この機械は実験装置として数台製作された。
また、もう一人のフランス人の詩人にして発明家シャルル・クロスは、エジソンが発明する数ヶ月前の1877年4月に、エジソンの録音再生理論とほぼ同じ機構の論文を発表している。(エジソンはシリンダー式、クロスはディスク式という違いがある。)その蓄音機はフォノグラフ(Phonograph)と命名された。
しかし、論文にとどまり実験は行われず、発表はエジソンの発明の直後であったため、実際に蓄音機を形あるものとして販売したのはエジソンが最初であるのは疑いもない事実である。
1857年 エドアード・レオン・スコット(Edouard Leon Scott) 、音声を初めて目に見える形で(波形として)記録
1877年 4月 シャルル・クロス(Charles Cros)録音と再生の方法を論文にしてフランス科学協会へ提出
1877年 8月 トーマス・アルバ・エジソン(Thomas Alva Edison)、円筒型蓄音機(最初の錫箔円筒式)の発明、記録したものを初めて再生、フォノグラフ(Phonograph)「蓄音機」と命名、これがレコードの最初、同年12月24日に特許申請 (1877年試作機の「フォノグラフ」レプリカ レ・コード館所蔵)
錫箔を巻いた円筒式レコードが、後に蝋(ろう)管式になり、さらにエミール・ベルリナーにより円盤式レコードへと改良された。
1878年 明治11年7月26日同人社文学雑誌に「蘇言機ノ事」という見出しで蓄音機が紹介(@日本に1台しかない1878年製「フォノグラフ」1号機 レ・コード館所蔵)
1879年 明治12年3月28日に、当時のお雇い外国人、英国人のユーイングが自ら制作したフォノグラフを東京商法会議所で公開
1885年 アメリカのアレクサンダー・グラハム・ベル(Alexander Graham Bell)(1847〜1922)は、錫箔のかわりに蝋(ろう)を塗ったグラフォフォン(Graphophone)を開発(A1887年製ベルの1号機 レ・コード館所蔵)
1887年 平円盤式レコードと蓄音機を発明、特許申請(ドイツから米国に移民した、エミール・ベルリナー(Emil Berliner))、蓄音機はグラモフォン(Grammophon)と命名(B1889年製ベルリーナの1号機 レ・コード館所蔵) レ・コードミュージアムでは世界ではじめて、@〜Bの3大発明品を展示しています。
1889年 明治22年、ベルのグラフォフォン、鹿鳴館における日本初公開
1889年 11月23日、ジュークボックス誕生
1891年 明治24年、国産第1号蓄音機、愛知県岡崎の中条勇次郎氏製作
1894年 日清戦争勃発〜1895年
1895年 フィラデルフィアにベルリナー・グラモフォン社を創設
1896年 明治29年、蓄音機が商品としてアメリカから日本に輸入される
1899年 ジュークボックス販売される
1899年 明治32年、日本最初の蓄音機専門店、三光堂が浅草区内に開業、蝋管録音式の三光堂自家録音で当時流行の俗謡曲吹き込む
1902年 米国コロンビア・フォノグラフ社(以下「コロンビア」)、円盤型レコード発売
1903年 明治36年、米国コロンビア・フォノグラフ録音スタッフを派遣して日本で録音(*出張録音)
1903年 天賞堂、日本初の「写声機平円盤」すなわちレコード盤をコロンビアから輸入販売
この当時のレコード価格 1枚1円75銭〜5円(当時のはがき1枚1銭、駅弁15銭)
1903年 12月9日、読売新聞天賞堂広告。「写声機」という新語で大々的に売り出す。参考までに当時の新聞広告
1903年 12月17日、ライト兄弟が初めて飛行した日。36m、12秒。
1904年 フランス・オデオン・レコードが両面盤レコードをライプチヒの見本市に出展
1904年 世界最初のLPレコード登場。発売はロンドンのフィンズベリー・スクエアのネオフォーン社、サイズは20インチ(約51センチ)盤。演奏時間は最長で12分ほど、音質は良いとはいえなかったようだ。
1906年 コロンビア及びドイツ・グラモフォンから両面盤が発売
1908年 明治41年天賞堂は平円盤をレコードと改称(日本でレコードという言葉を使ったのも天賞堂が初めて)
1910年 このころまでに、ほぼ円盤レコードに収束
1910年 明治43年に天賞堂、コロンビアから両面盤レコードを輸入
1910年 日本初めてのレコード会社、(株)日本蓄音器商会(ニッポノホン(フォン))が新設され(日米蓄音器商会は廃止)平円盤にトップを切って吹き込まれたのは「秋田おばこ節」、翌年には「越後盆踊」を市販
1914年 第1次世界大戦勃発 〜1918年
1917年 ジャズのレコードが最初に吹き込まれる(コロンビア SP盤1枚75セント)
1920年 大正9年、レコード著作権確立
1925年 ロンビアによる電気式録音によるレコードの発売年
1927年 昭和2年、ポリドールがドイツ原盤の電気吹込みの日本プレス
1939年 第2次世界大戦勃発〜1945年
1948年 LPレコードが米国コロンビア・レコードから発売
1950年 日本初のテープレコーダー発売
1951年 昭和26年3月20日、日本コロムビアが日本初のLPを輸入発売、「長時間レコード」と呼ばれた。 「LPレコードの日」
1953年 国産品、8月から発売 日本でテレビの本放送が始まる
1954年 昭和29年、日本ビクター、EPレコード発売
1957年 11月3日、日本レコード協会「レコードの日」制定
1958年 8月、日本ビクター、ステレオ録音レコードの発売(初期にはウエストレックス社の”45/45方式” とデッカ社の”V/L方式”の2方式があったが、結局45/45方式に収束)
1963年 昭和38年、78回転レコードのミッション終了
1970年 4チャンネル・レコード発売
1975年 PCM(パルス符号変調)録音方式へ
1978年 おもな自由主義諸国においてLPの生産が史上最高を記録
1979年 デジタル録音レコードの発売年
1982年 CDとプレーヤーが世界に先駆け日本から同時発売。当時は1枚3,800円でLPより1,000円も割高
1980年代初頭 レンタル・レコード流行
1986年 ついにCDがLPの国内生産枚数を追越、最盛時の5〜6割程度
LP年生産数、78年 9314万枚
85年 6238万枚
86年 4548万枚(CD 4512万枚)
87年 2775万枚(CD約6500万枚)
86年にはCDは、生産額でLPを200億円以上も上回る。
1990年 アナログ・レコード風前のともしびから、わずか回復
LP年生産数、90年 72.6万枚
91年 88.6万枚
92年 98.2万枚 復刻ジャズヒット
93年 84.2万枚
*出張録音〜日本初の片面盤レコードの出現は、明治36〜40年にかけて、ヨーロッパやアメリカのレコード会社が、日本に進出してきた時点に始まる。音響科学のなかった日本のことゆえ、外国のレコード・メーカーは録音技師と一緒に録音機材一式を持って渡日し、ホテルの一室等をスタジオ代わりとして録音し、収録原盤を本国へ持ち帰り、製品として改めて日本に輸出するという、いわば出張録音という方法をとった。これは大変な時間と労力のいる作業であったが、これら外国人技術者の努力によって今に残るのである。
エジソン年表
肖像(1889年)
Thomas Alva Edison(1847-1931) 「天才とは99%の汗と1%のひらめきである」 生涯におよそ1300もの発明がある。
チャールズ・ケタリング(アメリカの発明家)の「成功の99%は、いままでの失敗の上に築かれる」という言葉と対比したい。
Charles Cros(1842〜88)詩人にして発明家
特許出願の差でEdisonにその名誉を先行される。
「シャンソン」と題された美しい詩は、三島由紀夫が初期の作品『花盛りの森』で引用している。
「シャルル・クロス」の読み方が人によってまちまちなのだ。苗字である"Cros"の末尾にある "s" 発音するかしないかだ。
Emil Berliner(1851〜1929)
Emil Berliner 特許出願図
ベルリナーは音声の録音方式として縦音溝は歪みが多いと判断、横音溝による記録方式を選択
レコードの種類
SP盤 standard playing 78回転の*シェラック盤(*シェラック(ラック貝殻虫の分泌物)を主成分?とする混合物でてきたのがSP盤) 片面の演奏時間は2〜5分程度 8、10、12インチ盤 SPレコードは1955年頃まで製造 モノラル記録 LP盤 long playing 33回転3分の1のビニール盤 7、10、12インチ盤(高音質向けの45回転も少数発売された。) 1948年にアメリカのコロンビアレコード社ではじめて発表されたもの。 ドーナツ盤 45回転7インチのビニール盤 穴が大きいためドーナツ盤と呼ばれる(38ミリもある。)。これはオートチェンジャー(ジュークボックス)対応のためで、不要ならば折り取ることができる。 LPと同じ大きさの中心穴(ふつう7.3ミリ)がついたものもあった。 音溝は1インチ(2.54センチ)に220本前後で、片面3分半録音できる。 1949年にアメリカのRCAビクターで発表したもの。 EP盤 extended playing 45回転7インチのビニール盤 音溝は1インチ240本以上で、片面7分以上に演奏時間が延長されている。 ドーナツ盤と混同されることが多く、またドーナツ盤を含めて45回転盤をEPと称する場合もある。 VG盤 variable grade TS 超LPなどもあります。 フォノシート ごく薄い塩化ビニールのフィルムでできていて、音質はかならずしも良くないですが、手軽で安価なのが特色。良く雑誌の付録についた。 |
音楽談義
| 音楽を聴くと 気分の優れないときには、あまり音楽は聴きたくないのが一般的です。しかし、余裕があれば、聴くべきでしょう。音楽は心(脳)に直接語りかけてくるといわれていますから、努めて聴くようにしましょう。ただ、曲によっては落胆するような寂しく悲しいものもありますから、楽しくなるようなものを選びましょう。 |
| 価格は高ければ良いか 機器は高ければ良いのかというと、そう一概にはいえません。使いこなし方が悪ければ高くともクオリティーを十分に発揮できません。機器の性能は価格に正比例はしないといえます。ブロードに+方向に比例する程度と思えばいいでしょう。 |
| 視覚も大事な要素 スピーカーケーブルの長さが倍も異なることを見てしまってから音を聴くと、どうしてもそのことが気になり長い方のスピーカーからは音の出方が悪く感じられます。いわゆる先入観念というものです。さらに、機器等を認知しているかどうかによっても出てくる音に対する期待感が作用し、自分の都合の良い(悪い)方向へ導こうとするものです。 |
| 環境によって左右 リスニングルームという物質的なもの、その日の精神的なものによっても大きく左右される耳から心(脳)。香りも・・・そんな要素のひとつ。 |
| ステップbyステップ お金にものをいわせて、最初から究極の機器を揃えると、その後の楽しみがなくなります。つまり、人間とは常に良いものを求めてコツコツと貯金をし、気に入れば現有機器の倍もする別の機器を買い求めるのです。良(高)いものを獲得したときの満足感を味わいたくて、また、働き・金をためるのでしょう。次なるステップへのプロセスが何ともいえない充実感に満たされ、至福のときなのです。 (これは、その趣味の世界それぞれ特有のものがあります。再生音楽の世界では、音の入り口から出口まで、色々なところに多様なお金のかけ方や工夫.があり、生涯を通じて楽しむことのできるものと思います。) |
| 自作の世界 完成品の世界に見切りをつけて、自作の世界に足を踏み入れることは、色々なきっかけがあり、人との出逢いにもおおいに影響されます。 音の入り口から出口までで、自作可能なものは、プリアンプ・パワーアンプ、スピーカーシステム(エンクロジャー、箱)、ターンテーブルモーター駆動アンプ、プレーヤーシステム、電源、電源ボックスくらいでしょうか。しかし、いづれもパーツは出来合えのものを買うことになります。 |
| 第三者のアドバイス 身近に、才長けた人がいれば、その人に色々とアドバイスを受けるのが早道です。どんなレコードを聴いたら良いかも、自分で探すよりも手っ取り早い。特に、機器に関する雑誌の批評はあまり信用しないことだと思います。レコードも機器も自分で聴かなければ音もイメージも分からからです。 |
| アナログ・レコードの可能性 アナログ・レコードを供給(店でもオークションでも)してくれることと、アナログ機器の関連会社が機材を販売さえしてくれれば、オーディオ・ファン(マニア)は絶えることはないでしょう。 最近、若者はアナログをニューメディアと位置づけているのですから、ものは考えようです。レコードはできれば自分で保管されるのが良いと思います。そして、最良の機器達による音楽とレコードジャケットによるアートの世界に没頭しましょう。心も体も癒されることは間違いありません。こんなに忙しない世間のオアシスをアナログ・レコードの世界に見つけようではありませんか。でも、どうしても手元において置けない方は、レ・コード館に寄贈していただければ幸いです。 |
| アナログ・レコードと対峙 アナログ・レコードを聴くとき何か構える気持ちはありませんか。CD等ですと、ながら聞(聴ではない)きをしますが、アナログ・レコードは一定の儀式?のもとに「よーし聴くぞ!」という、聴くたびに気持ちをリセットしているような日々ではないでしょうか。 |