昭和60(1985)年は「卒業」の当たり年であった。尾崎豊に始まり斉藤由貴、菊池桃子、倉沢淳美(元わらべ)がタイプの違うさまざまな「卒業」を表現している。
その中で、最も新鮮な響きを持った「卒業」を歌い上げていたのが同曲でデビューした斉藤由貴であろう。
ミス・マガジン・グランプリ獲得後、俳優の世界へと入っていった彼女は歌手としてもその後ヒット曲を連発、井上陽水の「夢の中へ」のカヴァー・ヒットはまだ記憶に新しい。
しかし、初々しさにおいてこの「卒業」を上回るものはもちろんなく、卒業していく先輩に対する少女の気持ちをとてもナイーブに、かつストレートに表現している点には共感を覚えた少年少女を多かったはずである。
現在もTV、舞台を中心に活躍する彼女の原点ともなっている名曲である。 (中野 亮)