
ロックの歴史を語るとき、絶対に触れずにはいられないアーティスト・・・それがエルヴィス・プレスリーである。
1935年に米ミシシッピ州テュペロで生まれた彼は、48年にメンフィスに移住、54年に地元のサン・レコードからシングル「ザッツ・オールライト・ママ」でデビューする。
爆発的人気を得たのはその2年後、RCAから「ハートブレイク・ホテル」でメジャー・デビューしてからで、ロックン・ロールを一般大衆にグッと近づけ、新時代を築き上げた功績は他の追従を許さない。
その後も多くのヒット・シングルを連発するとともに数多くの映画にも出演、60年代のアメリカン・シンボルとして数多くの信奉者を獲得するに至る。
70年代に入ると、ロックをはじめとする各ジャンルのアーティストもアルバム志向が強くなり、これまでシングル製作に力を入れアルバム製作にさほど意欲的でなかった(事実ほとんどのアルバムがシングル曲のピックアップ)彼は苦境に立たされた。ウエストコースト、サザン、ハード、プログレと多様化するロックシ−ンの中でそれでも彼は精力的活動を続けたが、体型に貫禄が出始めた70年代はかなり心臓に負担がかかっていたようで、1977年8月、42歳の若さであっさり他界してしまう。
一気に時代を駆け登り、そして自らの音楽で世界中のファンに多大なるインパクトを与えてくれたエルヴィス・・・彼の功績を抜きにして今のロックは語れない。
(中野 亮)