とある質問08 本文
いつも参考にさせていただいております。兵庫県在住の金田式アンプファンのひとりです。
今回、どうしても製作上（調整上）わからないことがあり、メールさせていただきます。
現在オールテレフンケンのＤＣプリ（ＡＯＣ付）を調整中です。最初の約３０分間はＡＯＣもよく利き、出力にはだいたい１０mＶ以下のドリフトしか認められないのですが、その後片ｃｈのみ突然出力電圧および出力段のアイドリング電流が振れ始め、電圧は１０から８０Ｖにまでなってしまいます。
電源を落とし、しばらくすると元に戻るのですが、また同じ状況になってしまいます。真空管を入れ替えても同じで、まったく私には手の施し様がありません。どうか助けてください。
兵庫県 Y.T
そのように高い電圧が出るということは、しかも片ＣＨということは０．１μＦのカップリングコンデンサーでしょうか。手持ちの別物と換えて見てはいかが？
ＳＥなのかＶ２Ａなのか不明ですが、それにしても耐圧は１００Ｖはあるのに不良品でしょうか。
なければ、仕方ありません、良いほうからとりあえず持ってくるかさもなければ、ＥＱアンプからの接続を外してフラットアンプの入力をショートして様子をみるかですね。
楽しい世界へ足を踏み入れたご様子・・・。がんばってください。
早々の返信、誠にありがとうございます。カップリングＣですか・・・。全く考えに無かったです。
私は０．４μＦのSE（もう大昔のものですが）を使用しています。早速接続を外し、入力をアースして試してみます。状況はまたメールさせていただきます。
ＡＯＣの定電流２ＳＣ１７７５は、結構熱くなっていると思います。
ここをもっと耐圧の高いものにするのも手です。
２ＳＣ５４６０に換えて見たことについては。Ｎｏ.１５７で紹介しています。
それが直ちにできないのであれば、ＡＯＣを外して見ることです。
結構、ここはクリチカルです。
外すには、ＴＲ２．３の２．４KΩを５．６KΩにしなければ、ならないので面倒ですが、私ははじめから３．２KΩをシリーズに入れて、実験に対応できるようにしています。さらに、ＡＯＣのアース処理が大変重要になってきますので、曲者です。
あとは、本体の定電流２ＳＣ１７７５にも耐圧では心配なくらいの電圧がかかっています。
金田明彦先生には幾度も心配であることのお話をしました。
Ｎｏ.１６６で改善されていますから、１６６の定数にしていないのなら、そのようにして対応をすることも必要です。
昨晩、ようやく調整できる時間がとれまして、やってみました。
どうやらカップリングCの不具合でフラットアンプ入力に過大電圧が加わり、出力にも高電圧が現れ、初段のNFBが帰ってくる側も高い電圧になってしまったようで、その結果初段のカソードの電位が高くなり、定電流回路にかかる電圧がTrの耐圧を超えた模様でした。D７５６がおしゃかでした。
交換するのに耐圧が高いD７５６Aが良かったのですが、手持ちがありませんでしたので、もう片ＣＨでちゃんと生きているＣ１７７５Aを採用し、これに放熱器を抱かせ、カップリングCは双進ＭＭコンの０．２２μFに付け替えました。
結果は良好でした。AOCも逝ってしまってるのではないかと心配していたのですけど正常でした。ただ、AOCの調整範囲をやや超えてしまっていますので、片側に４７Ωでも抱かせて再度０点に近づけてみるつもりです。
また、ヒーター用のダイオードもSBDに改造しました。とりあえず、双進の０．４μFSEコンが見つかるまでこの状態で楽しんでみます。
大変お世話になり、ありがとうございました。また何かわからないことがありましたら教えてください。
０．４μＦのＳＥでしたか。
やはり・・・一番高い高いものが飛んでしまいましたね。
０．４μＦＳＥは、いまでも入手できますか。ないときは、０．１μＦでも良いでしょう。
ヒーター電源ＤＩをＳＢＤにされたとか、感じは如何ですか。
私も真空管プリアンプをヒータのみＳＢＤ化しました。今日です。
先ほどまで聴いていましたが、ピアノが顕著に変わります。
今度は、整流管をＳＢＤに換えます。そのうち、ＨＰにリポートします。
SEは最近入手がむずかしくなってますよね。大阪でもテクニカル・サンヨーが取扱を止めてます（ロットでしか双進が作らないとのことですが）。
知っている限りでは若松通商くらいですので、０．４μはMJ誌の部品交換欄に掲載希望の葉書を出しました。もし見つからなければ若松で０．１μを購入します。折角アングル組んで、上手く配置できたのになぁ。
昨晩、AOCの調整範囲から外れた側のECC８１について予備管を指していたのを思い出しましたので、差し替えて再校正しますと調整範囲におさまりました。以降、１週間程エージングして音出ししたいと思います。ありがとうございました。
PS：整流管のSBD化、とても楽しみです。HP更新、楽しみにしてます。
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2002.06.15 1版