とある修理01 No.173 6C33C-B 34W DCパワーアンプ WEの4極管418Aハイゲイン差動アンプ搭載

初めまして私は北海道zm市のk.iと申します。今、大変困っています。OTLの音が聞きたいと思い、いつもアンプを製作して頂いている京都のs氏に相談しましたところ、それでは金田式アンプがお薦めですとの事、それではと思いサンヨーテクニカルでキットとして発売されている6C33C-B 34W DCアンプを製作して頂くことにして、s氏お願い致しました。待ちに待ったアンプの完成です。心を弾ませアンプに火をつける瞬間がやって来ました、スイッチON2分後煌びやかな真空管の灯りが付いて今まで聞いた事がない音楽が流れてきました、真空管を眺めては音楽を聴く至福の時でした。が、しかし魔物がすんでいました。1週間ほど聴いていた頃、右チャンネルからキーンという高周波発信がでて来ました。その旨をs氏に相談した所、「真空管を交換するのなら簡単に出来る調整法がある」とのことで、教えて頂いて調整に入りました所、右チャンネル調整終了後左チャンネル調整中、左チャンネルの6C33C-B 2本とも熱暴走を起こしまして真っ赤になりましたのでスイッチをオフにして真空管の冷えるのを待って再度、調整に入りましたがプロテクターが働き調整どころではなくなり私には無理と判断しs氏に調整を委ねることにしました。ところが、返ってきた返事が「お手上げです」との事、やはり「プロテクターを解除出来ずに前に進まないトランジスターアンプは製作は出来るが修理は出来ない」とのこと貴方で修理できる人を探してほしい旨連絡がありました。ですがこれと言って、あてがあるわけが無いのでホトホト困っていました。それで金田 明彦氏で検索した結果出て来たのが、貴殿でした。藁をもつかむ思いでメールしています。もしも修理可能であれば、是非直して欲しいのです。よろしくお願い致します。
k.i
k.i様 
はじめまして、ph7と申します。住所はzn町です。
プロテクターが・・・との意味が良く分かりませんが、また、製作された方は金田アンプには詳しいのでしょうか。
そして、いまお使いのプリアンプはどのようなタイプでしょうか。
たしか、サンヨーのセットには球は付かないはず、どこからかペアのものを入手されたのでしょうか。
いずれにしても製作するのも大変だったと思います。しかし、1weekほどでトラブルというのはどんなものか?
最後に、金田アンプのNo.は分かりますか? 
とりあえず、以上です。
Ph7 様
御連絡ありがとう御座います。製作者は真空管アンプには詳しいのですが、トランジスターの付いた物は作るが修理は出来ないと言っていました。真空管の入手先は6C33C-Bは私がアムトランスから仕入れた物で418Aはs氏が富士商会から仕入れたと言っていました。プロテクターとは何か異常があったと き真空管やトランス等を守る物と記憶していますが、そのプロテクターをリセットしても又調整をしても再度プロテクターが働き調整どころではないのです。金田アンプのNO.はDCアンプシリーズNO.173です。使用プリアンプはs氏が製作された6SN7GTを使用したフラットアンプです。
6SN7GT
( !! プロテクター[保護回路]への配線をはずしてからでないと前へ進めないでしょう。ph7 )
k.i様
プロテクターというのは、LEDが点灯したときにプッシュSWを押して解除するものだとおもいます。それは、600mV以上SP(スピーカー)端子にDC電圧が発生するとSPを保護するために、6C33C−Bにかける160Vを遮断するものでそれでも球が赤くなるのは?どうしてでしょう。ところで、調整のときに入力端子はショートされていますか。SP端子には8オームのシャント抵抗を入れていますか。
本当は、この状態で1週間ほどエージングしてからSPにつなぐようにしないとSPを保証できません。
あとは、プリアンプの出力がどれくらいのDCが出ているかテスターがありましたら、測ってみてください。さらに、製作者は真空管アンプに詳しいということではなく金田アンプに詳しいかということです。金田アンプは別物ですから・・・。普通の真空管アンプの感覚では、大変だと思います。修理は製作よりも大変だということです。
思うには、NO.173でなく140、169の方が安定度は高いと思います。シンプルです。
それでいて、ファイナルだけが球でも十分に球の音です。173は初段が球なのでこの辺の付加装置がいろいろと付いていて私はいやですね。さらに電源が球でしょう。そんなに音の差異はないでしょう。かえって、寿命を考えるとダイオードで良いと思います。
所見を述べましたが、今までs様が手をつけた処置を詳しく伝えないと誰も修理はできないでしょう。
少しの間コーヒーブレイクですね。
  
PS. SPは何をお使いですか。あと、レコードは聴いていますか。
気づいたことですが、手順のマニュアルがあって、球の交換や調整をしようとしてもやはり、ノウハウが無いと手を付けないほうが良いでしょう。
いまさらSWを入れることはしないほうが良いと思います。
、「真空管を交換するのなら簡単に出来る調整法がある」とのこといかような方法でしたか?
ph7

ph7 様
再度の御連絡ありがとう御座います。s氏よりの簡単な調整法とは右チャンネルから高域発信が出ている事から「まずWE418Aから調べます右チャンネルの2本の内どちらかを新品と交換してください。そして電源オンです。まだキーンと音が出るようなら一旦電源を切って必ず元の状態(WE418Aを元に戻す)にして下さい。次に交換していないWE418Aを新品に交換して下さい。そして電源オン。それでもキーンと音が出るようでしたらWE418Aを元に戻してください。次は6C33C-Bの交換です。同じ様に一本づつ交換して下さい。悪い球がわかれば交換して調整となります。かなり困難ですから、簡易に行うなら6C33C-Bのソケットに付いているスケルトン抵抗(100kオーム)の両端電圧を測定して左チャンネルと同じ数値になるように100オームボリュウムをゆっくり調整ドライバーでまわして下さい。それからスピーカー端子(右チャンネル)に8オーム抵抗(又はスピーカー)を接続して両端が0Vになる様に50オームのボリュウムをゆっくり回してください。上記の調整は連動しますので、テスターが2台あれば便利です。上記のように調整してください。」との事でしたので順にWE418Aから交換をして右チャンネルの左側から発信しているのを発見し調整を始めました。尚、アンプは京都のs氏の所に有ります。因みにSPはアルテックA-5でレコードはあまり聴きません。 
 
( !! バイアス電圧値をあわせることで問題は解決しないでしょう。球によって浅い深いがありますから。ph7 )

k.i様
 
保障なしで、一度診ましょう。しかし、アマチュアですから、期待は禁物。
 
TRパーツも損傷しているかと思います。
なお、電源部の球はダイオードブリッジに代えても音には変わりないとおもいます 。
あと、安定度を考慮して、初段の418AはFETにするかと思います。
また、ファンによる冷却はしていますか?
無いなら、視野に入れるべきと思います。1回のリスニング時間にもよりますが・・・。
どれくらいの時間待てますか?
私は、アルテック416−8Aを片側2本とオンケンのスコーカー、ツィッターとして3wayマルチでレコードを聴いています。プリもDC真空管アンプです。
プリアンプのアウトプット端子から出ているDC電圧、テスターで測るといくらになりますか?
前にも述べましたが、盛り込みすぎのアンプかと思います。
色々な保護回路や安定回路が搭載されていますが、では、結果としては、どう作用したのでしょうか。
シンプルの方が音は生き生き活き活きします。
なお、6C33C−Bには内部にヒューズがあって、これが切れていると飾りにしか使えません。そして、近くのTRパーツも一緒に昇天。
 
問題は、真っ赤になったとのこと、異常なプレート電流が流れたと思います。果たしてどれくらいだったのか。
規定値は300mA前後です。経験上6C33C−Bが悪くて・・・ということは皆無です。418に原因があるような気がします。ハイゲインの球ですからね。 
アンプの到着を待ちます。
 
ph7
 
PS.アンプの改修については、HPで公開させていただきます。
依頼主は表に出ません。

ph7様
メール拝見いたしました。ありがとう御座います。アンプは京都のs氏から直送して貰う事にしました。尚、プリアンプのDC電圧ですが、私の持っているテスターでは0ボルトとしか出てきません。s氏に聞いてもパワーなら解るが、プリとしては計れないと思う旨の答えが返ってきました。又、ファンは付いておりません。修理期間はお任せいたします。では、よろしくお願い致します。
 
k.i