No251 IVC型イコライザー搭載,SiC MOS-FETヘッドフォンアンプ内蔵,電圧・電流出力対応(サブ)ダブルアーム対応超多機能プリアンプ(メイン)
2017.06.14
この号のミキシングIVCを模作

Google「金田アンプ」サーチで
問題解消なるか 今、困っていることは電圧伝送ステレオシステムパワーアンプ(マルチ)に電流伝送プリNo.221を繋ぐためのIVCを作るかどうか。手っ取り早いのはDACに搭載したICVを経由してレコードを聴くこともできるが、いちいち面倒である。やはり専用のIVCが欲しいが、一から作る気力はない。そこで思ったのは手持ちのフラットアンプをNo251に紹介されていたミキシングIVCに改造して、金田先生のベタ褒めの音が聴けるかどうかに期待。ラインアンプの他にもう一つ似たようなものを付加するのは気がすすまないが、音が良くなるとの言葉に誘惑された。
For meこれはph7の製作備忘録
このミキシングIVCは電流入力であり、電圧・電流出力というところが汎用性が有る。
上図の位相補正Cはお勧めの330pFのSEコンがなくて、360pFスチロールコンを使った。TR2の1.4KΩは半固定にしており片チャンは1.6KΩ位だ。ヘッドフォンアンプとしては使わないからIoを20mAも流さなくとも良いと思うが、良い音のためC959には少し汗をかいてもらう。あとは、TR4.5の3.6KΩ(実際は360Ωだった)について1.5KΩ位にしたい。
問題は音 ①No.221を無理して直にパワーアンプに繋ぐ ギスギスとして良くない音だ
②TR5のベースとコレクターに5pFの位相補正Cのみを入れて聴く これまた安定しないでDCオフセットが気になるし音もイマイチ
③②を外してTR1.2間にステップ式の位相補正を入れる オフセット安定、音はこの上もなく良い いままでこんなにも色々な音があったのかとサンタナのグアヒラを何度も聴く
④電圧伝送タイプのNo.122プリに出てもらう これは一番最初に製作したものなので思い入れは大きいが音は全く比べ物にならない。カップリングコンデンサーも音を濁しているのだろう。昔を見て今を評価するには貴重なものだからNo.122プリはいつまでも解体せずに手元に置いてある。

  少し修正

目からウロコ  電圧伝送パワーアンプの限界を感じてから、ステレオシステムで音楽を聴くことがめっきりと少なくなった。もっぱらモノーラルシステムで聴く日々だった。(今思うとパワーアンプの限界だったのでなく、EQアンプ、ラインアンプに原因があったのかも) しかし、ステレオLPにも聴きたいものは多い。サンタナのグアヒラは、炸裂するパーカッションが小気味良い。
そうしている内に意外な出会いがあったこのミキシングIVCの売り言葉。
「これはとんでもない収穫だ」
「より活動的な音楽再現」
騙されたと思って、4分の1世紀も以前の基板を少し修正しての今回の実験だったが、これが思いの他にというよりも物凄く良い音なのだ。
ゲインVRで音量を0まで絞れるのは便利である。それにしても20KΩは大きすぎだ。私の環境では5KΩで良い。
あとは、CDPの出力をコントロールするときにもこのミキシングIVCが便利だ。ただし、入力が電流式なのでCDPの出口に1KΩスケルトン抵抗を挿入する。先日、このようにしてCDPの音を確認したが、とても聴くに堪えない。しかし、通常(DACなし)はこのようにして聴いているはずだ。CDP内蔵のDACと続くアナログアンプを経由するとこのようになるのか。ユニバーサルだから良くないのか、CDP専用機が無いのではっきりできない。

2017.06.22 
IVC型イコライザー  本号No.251EQでTR1のドレインに330Ωが追加されている。SAOC安定化に重要な働きをするとか。これがないとSAOCが不安定となり、Voが大振幅するらしい。この手法はIVC型イコライザーでない従来のEQアンプにも適用されるものなのか?ただ、この抵抗がなくとも従来型は特に問題は無かったし、SAOCの注入点が異なっていたから、適用除外なのか不明。自己責任にて330Ωを1本追加するだけだから試すのも一案。そういえば、渾身の作と思って製作したNo.217モノーラル仕様が今ひとつ振るわない。最近、忘れかけていて申し訳ない気持ちだ。今回の手法を試す絶好の機会かも知れない。特に微弱な信号が通るところだからスケルトン抵抗が良いのだろうが、No.251記事ではニッコーム抵抗だ。この辺りの解説も金田語録にて注記いただくと読者は楽しいのだと思うが・・・。パーツ配置のテクニックとかは個々のセンスもあることだから、記事に埋め込むべきは素子の特性、何故これを使うのか、他の素子と比べどのように違うと金田先生は実証していたのか。金田ワールドを後世に残すためバイブル書の著作に取りかかっているとは思うものの。
2017.06.23 
SCT2H12NZ この素子は最近ドライバー等の箇所に使われだした。1700V3.7A35Wオン抵抗1.15Ωという代物だ。これが、本号ミキシングIVCの出力段に使われている。 今回試作(模作)のミキシングIVCと比較してどの程度音楽的に優位なのか気になるところだ。
 
CDvsアナログレコード  いずれにしてもデジタル出力しか必要としないのだからトランスポーターで良いのだがこれが思いのほかに高い。5万円程度のCDPからDACとアナログ出力回路を除いたものを販売しないものか?そうしても大きなコストダウンにはならないか。
そこで話はCDとアナログレコードの音の差を確認したいものだというテーマーを設定。大きな差が無ければCDでしか入手できないものでどうしても欲しいものはCDで良いことになる。まあ、それしか選択肢がないのだから。
CDを聴いてから次にアナログレコードを聴いても全体の雰囲気はつかめても個々の部分は記憶できない。同時進行しておいて切り替えて聴く以外にない。

ミキシングIVCには複数の電流入力回路を繋ぐことができる説明となっているが、電流伝送システムでは実現できなかったトラウマのため、そのようなことはする気が無かった。
しかしここに至ってはダメもとで試したところ全く問題なく接続できた。これは便利なものだ。聴く方の回路のゲインVRを上げるだけで良い。今回はNo.221プリアンプとNo.229金田式DACを繋いだ。それぞれ再調整の必要もなく何等問題なく稼働できた。入力はバラック基板にダイエイ電線で2回路を繋ぎ細い同軸(モガミ2520)でケース内へ ここは同軸でなくダイエイ電線の方が良いかも

元データ PanasonicDMC-GF2 f1.2 1/125 iso250

こうなるとNo.229金田式DACを電圧伝送システムへ繋ぐために専用のIVCを付加したのは何だったのだろう。
ミキシングIVCの登場で聴くのを諦めていた電圧伝送ステレオシステムに息吹を感じた瞬間でもある。
CDとアナログレコードを数枚急ぎ慌てて比較したが大きな差は感じられなかった。CDが少し薄いかなという程度(CDだという先入観もあるやも。また、今回使ったCDPはパナソニックDVD-A450)で十分に聴ける。
パイオニアCLD-HF9Gを使うと締まった少し厚みのある音になるかも。

もしかすると電流伝送システムにもミキシングIVCを挿入すると良いのかも知れない。今まで見えていなかった出口の光明が感じられた瞬間である。あとひとつユニバーサルCD再生機のデジタル出力は遜色のないものだということも実証できた。これにて、マランツCD6006を買おうと思っていたがそんな気は失せてしまった。回転系のメカさえしっかりしていて良いものであれば2000年前後の20万円程度のCDP専用機を探した方が良いのだろう。


No.251 No.141基板改ミキシングIVC 未だにバラックだが自画自賛にて音は良いと思う 廃品活用だ

 
2017.07.03 
オリジナル版  今回MJ発表の回路の通りに製作してみたくなった
一部、半固定抵抗やMOSFET「SCT2H12NZ」は別物を使う予定
2SK214は無理だ やはりSiCのSCT2450KEの出番だが少し大きすぎ
SCT2H12NZは手元に無いが大きさは同じようだ
あと位相補正のSEコンも無いのでスチコンになるかも なるな
電源は上図の基板と同様に±20Vとして
この辺りでいつものようにオリジナルから離れていく
今のところ出力は電圧伝送しか予定ないので1KΩのスケルトン抵抗は取り付けない
パーツは手持ちのもので足りるからこのような構想で取り掛かろうとずーっと考えていた
なかなか手がつかないでいる
上図廃品活用版が良く鳴ってくれているのでついつい腰が上がらない


バラックにて配置配線通電 動作確認
あとは図体の大きなSCT2450KEをどう配置するか 縦ては付けたくない


横置き?に配置した
放熱器は不要だがSiCに直にサーミスターを取り付けたくないので固定のために 大袈裟になった
SCT2450KEを使うこと自体大袈裟だが・・・
もうこれで動作するはず 果たして出てくる音はvsNo.141基板改ミキシングIVC


2017.07.21 ケーシングした
オフセット調整ボリウムは多回転がクリチカル調整には都合良いが視覚的に現在地が分からないのが欠点
今回は50Ωの見てわかるものを臨時に付けた(コパル製CT-6EP(上調整)) ほぼ中間にある 2SK246BLが揃っているということだ
これ位揃っていると10Ωの半固定が欲しくなる
回路全体で50mAの電流を消費する
長四角の100Ω半固定は10回転もするだろうか 回すのに骨が折れる
(詳細調査のところ25回転の仕様みたいだ)

半固定24Ω+固定240ΩでSCT2450KEに18mA流す

近々ヒヤリングしよう

2017.07.17

VGS(th)(しきい値)の違う2SK214を使うにはベース抵抗を上の回路のようにするとOKだろう
 2SK214は無理だ」というのはそのままの定数ではという意味だ
回路図はMJ2017/2から引用 なお一部変更している



  
    位相補正は不要とした
DACと本機の間はラインケーブルはDX ANTENNA 5C-FVの1mを使用
DX ANTENNA 5C-FVで1m当り57pFの容量を持つから同一躯体内でダイエイ電線で信号を伝送するのとは異なり帰還抵抗にパラに5pFでも抱かせるべきと思うがパワーアンプでもないのでそこまでしなくとも発振もないだろう




コアキシャ(同軸)ケーブル
MOGAMI2497
BELDEN
DXアンテナ5C-FV
それぞれに拘りを持っている方がいるが私は単に低廉で一定の評価のものを使うだけ
ヒヤリング  少しギスギスする
エージングも無しにて聴くのだから致し方ないか
それにしても1号機の方が良かったような気が
1号機に取り替えて 聴きなれた安堵感が戻る
さらにこの2号機に戻すとエージングも僅かに進んだだけなのに俄然良く成ったものの引き締まりの悪い甘さが残る
もしやと思い1号機と同様のコスモスRV30YG203(A)を採用すると案の定、音に新鮮さが戻った 果たして当初のalphaの1KΩ(A)はお払い箱 低廉な可変抵抗器を探しているも中々C/Pの良く音の良いものは見つからない
コスモスRV30YG103(A)にしたかったが手持ち無し
あちらこちらと手を入れたついでに帰還抵抗をスケルトンに変更しよう
5段階のレベル調整しか出来ないが経験上間に合う筈だ



50Ω
100
220
470
470
と手持ちの抵抗で組んだが20Aカーブになった
通常は2~3段目のところで聴くことになる

下図はNo.122で紹介されたゲインを減らした金田式スケルトン抵抗によるATTの定数とカーブだが30Aとなってる
2017.7.21


 
熱結合 
今回は大袈裟な熱結合をすすめている
例によってアラルダイトラピッドを使うが悉く失敗
ご覧の通り素子から簡単に剥がれてしまう ゴムのように柔らかい
LEDのケース接着も失敗
TRの熱結合も失敗
ようやく別の100円ショップで求めたもので成功
古いアラルダイトラピッドは使えないのか
16年も前に700円とメモしてある

 
 
チェツク  イモ半田
機材を配置換え等の後は必ずプリのオフセット電圧をチェツクする
その日に限って無精し低域のパワーアンプのSWを入れた
左のスピーカーからキューンと爆音 SW断 やれやれどこか壊れたか
スピーカのチェツク
パワーアンプのチェツク
プリのチェツクこの3つはさておいて
ミキシングIVCが怪しくと思って見ると帰還抵抗の半田が外れていた
クワバラクワバラ SiCデバイスが壊れやすいという情報があるが当方ではNo.239パワーも含めてその例はない 今回はその例外となるか不安ながらSCT2450KEの電圧を当たるも異常なし 意外と丈夫だと感心した
次はパワーアンプに壊れても良いスピーカーを繋ぎ音出し こちらも異常なし
スピーカーはテスターで当たれば良い
かくしてシステム全体に異常はない 一時はどこが壊れても一大事と少し気が重くなっていたがこれにてまた音楽が聴ける 何も無いことの喜びを改めて感じる
人生も波風のない普通にしていることがいかに幸せなのかと同様なのだ

 
2017.07.31 
バランスVR 
半固定VR20Ωが見つかったので
差動デバイスの半固定VRを50Ωから20Ωに替えた そして
傍に取り替えた50Ωを置いてみた 視覚的に角度を比較しようと思い
左はほぼ中央で取替前後も同じような角度
右は取替前が角度から見て中央から3Ωくらいズレている
取替後も角度は少し違うがやはり3Ωくらいだろう
視覚的に分かることは少し安心感がある
今はあまり使われなくなったコパルだがやはり回転もスムーズで青いコスモスのように揺り戻しというか調整ドライバーを十字部から離すと合わせたはずの値から戻ってしまうようなこともない コパルは十字ではないが・・・


写真でも下の方に見えている高精度25回転計測用ハイグレード品(サーメット) 10Ωも気になっていて機会があれば確保したい ただし25回転だから1回転=0.4Ωということになる

2017.08.07 
 ACプラグ 先端が少し溶けた
電源トグルSWを廃止して電源プラグの抜き差しでON/OFFしているのだが
先般差し込む時にパチっと言うのですぐに引き抜きプラグの先端を見ると少し溶けていた
要因は電源装置の電解コンデンサが完全に放電されていなかったか
それからはコンデンサーから放電されたのを確認するようにしている
思い起こせば電源プラグの抜く前に機器のプラグを先に抜いておいたことから時間がたっても蓄電されていたのか
電源トグルSWの内部のメンテナンスも必要かも知れない
 
 
聴き比べ  No.217
No.248
No.251このプリ
この3プリを比べた ソースはシゲティのバッハ無伴奏
グランド・エンカウンター ジョン・ルイス
過去にもNo.217は聴き比べて最新プリには勝てないことの確認は終えているのだが比べてしまう 環境はモノーラル パワーIVCはNo.239
No.217
おとなしく音がスピーカーから離れない感じだ 寂しい音

No.248
音に躍動感が出てくる ただしカレントラインアンプは石でNo.218類似なのでこれを248の球にすれば違うだろう

No.251
シンプルの勝利か 電源も+25Vのみで助かる(私は±20Vだ)
カートリッジVICに特別な電源も不要(248も同様だが)
現状の248と同じかそれ以上と感じた

No.239パワーIVCはシンプルで大好きだ 240も良いとは思うが試していない
今のところNo.239+251が終の棲家? 239も高圧電源部がなくなればより作りやすいだろう 私はたまたまTS180の手持ちがあったので苦にならなかったが新たに用意するとなれば大変だろう

 
2017.11.30 
帰還抵抗  帰還抵抗をスケルトンに変更したところで一応満足していたがそれでも少し引っかかるものがあり(価格的なことも)低廉で音の良いという二律背反の思いを引きずっていた
@42の金属皮膜抵抗を使い実験のつもりでレコードを聴くと何と音の活き活きさが数段良い スケルトンよりも
まあこれは音の好みもあるだろうが私の耳には明らかにフレッシュな音に聴こえた
ついつい昨夜は3時間以上もレコードを聴くことになってしまった
タイムアウトを含め5枚を聴いたがどれも惚れ直した
LPを裏表全部聴くのはあまり無い



下のグラフは帰還抵抗に42円の金属皮膜抵抗を用いたもの




下のグラフはNo.221プリのラインアンプのATT(参考) 
カーブがBになってしまった













2018.06.22 
ウェーバー法則  フェヒナーはウェーバー法則を拡張して、感覚量Eと刺激量Rとの間に、E=klogR(kは定数)の対数関数の関係があるという仮説を導き出した。これをウェーバー‐フェヒナーの法則またはフェヒナーの法則という。この法則は、刺激の強さを強めていくにしたがって、感覚の強さは初め急激に変化するが、しだいにその増加率が緩やかになっていくという直観的事実に対応する。
(本文の前段は日本百科全書[ニッポニカ]参照)

 
2018.07.20

これがVRがCカーブとなっている所以か? 
音が良いと思う抵抗  2018.06.22 の欄で紹介するのを失念
W数から見ても少し小さめだがVR回路に使うには問題ないし今回の抵抗でも0.6Wだったと思う
サイズ…6.3mm(±0.5)・2.3Φ(±0.3)※「1/4Wサイズ」と呼ばれているサイズ
WebShop ビスパ
5個 42円 210円
20個 35円 700円
100個 30円 3,000円
LGMFSA50-100C(音響用金属皮膜抵抗:10Ω他/±0.25%品)
2018.08.03

 
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