一筆啓上・・・近況報告16 No.140+169 6C33C-Bハイブリットパワーアンプ


   はじめまして、私はhosokawaと申します。突然のメール乞願許しです。
   最近、友人に2SK389の PIN No.を聞かれ、インターネットで
   検索中にリンクから、真空管DCプリアンプシリーズNo.166の
   ローコスト版の記事にめぐり合いました。更にリンクしてph7さんの
   「夢クラフトDCアンプ製作記」たどり着いた次第です。
   私は金田式DCアンプに親しんで30年近くになりますが、恥ずかし
   ながらインターネットに金田式DCアンプで、こんなに詳しいホーム
   ページがあるのを初めて知りました、更にリンクして「金田ファイル」
   、過去に使用されたトランジスター等の標本のホームページもあり
   正直感動しました。
   
   30年近い製作暦の中には、カニトランス搭載のトランジスター式
   A級50Wパワーアンプ、(私はタムラのトロイダルトランスで製作)
   鈴蘭堂のケースにタムラのトロイダルトランス、11個の放熱器、
   22000μ、1000μの電解コンデンサー、壮観な眺めの配置でした、眺め
   も然ることながら発熱も相当なものでした。保護回路付きの4電源の
   調整、オフセットの調整大変な労作でしたが懐かしい思い出です。

   進化する金田式DCアンプの音質は、完全対称動作型のアンプ以降
   ここで一線を引いたかの様に飛躍的にUPした様に思います。’95.09
   シリーズNo.139超シンプル完全対称DCアンプが発表された時は、
   この回路で本当に動作するのかと思いました。が、このアンプの音質
   には敬服しました。当分の間、我家のリファレンスでした。しかし  
   No.158  UHC2 MOS FETパワーアンプは、あっさりシリーズNo.139を
   越えてしまいました。以後これが我家のリファレンスです。

   さて、ph7さんのホームページの記事から
   ’95.12 DCアンプシリーズNo.140 6C33C-Bハイブリッド、ケース
   加工は大変ですが、配線、調整、など比較的、楽、AT-1基板
   一枚を半分に切ってステレオ分が出来、回路もシンプルなので製作
   は比較的スピーデイーでした。消費電力が約350W、冬季限定です。
   しかし音質は豪快でした。でしたというのは、このアンプはヒート
   アップと共に硬質の音質になる傾向に思い、改造を考えていた所
   ’02.08シリーズNo.169がこの改造編だったので、+47Vを+100V
   (35V、Rコァを足して)にして、念願の改修が出来ました。歪の記事
   通り、前の豪快さに6C33C−Bとは思えない位繊細さが加わり
   恐ろしい程音質が変わりました。回路中、200D5Aのサーミスタが
   働いているのか、オフセット電圧が安定しています(殆ど 0V、
   保護回路は製作済ですが現在装填していません)。
   ph7さんは改修されたのでしょうか、お勧めだとおもいます。
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   DCアンプシリーズNo.140 ハイブリッドDCパワーアンプ FET+6C33C-B
   を、このアンプの専用トランスHB-40を使って電源回路工夫し
   ’02.08 DCアンプシリーズNo.169 6C33C-Bハイブリットパワーアンプ
   にバージョン変更しました。

   
   [改修した事]
   アンプ回路は、DCアンプシリーズNo.169 6C33C-Bハイブリット
   パワーアンプと同じです。アンプ初段、2段の電源を変更です。
   基板は、作り直しです。基板の寸法はDCアンプシリーズNo.140と同じです。
 
   電源回路の変更は、
   HB-40のAC35vと、PS-20S(AC18v×2、AC12v×1)のAC18v×2を足して
   AC71vをブリッジ整流で+100vを作り、AC12v×1はブリッジ整流で-16vと
   した。(6C33C-Bhosokawa2.pdf)
   -290v、+158v、-158v、AC50.4vはそのまま使います。
   別案に、AC35vを倍圧整流し+100vを確保して、アンプ初段の
   定電流回路に -290vを利用すれば、6c33c-bhosokawa.pdfの回路になる。
   この方法もあります。

   [改修後は]
     「DCアンプシリーズNo.140」の音質は、全ての帯域で豪快、躍動する演奏、
   楽器の分離、定位も良く、不満は無かったのですが、     
   さて改修後の「DCアンプシリーズNo.169」は、艶と繊細感が加わり
   更に、抜けが良く、演奏のメリハリが出て乗りが良くなった、と思います。
   「恐ろしい程音質が変わった」は少しオーバーな表現、          
   初めての音だしの時に、うんこれはチョット違うぞ!と思った時の印象
   でした。
   このアンプのオフセットは両CHとも25mVから、アンプがヒートアップしても
   0Vに収斂、これは嬉しい。念の為、スピーカー保護回路を製作しましたが装填
   していません。(ゆくゆくは装填の予定です。)
   電源スイッチは2連に変え+158v、-158vに、電源OFF時の放電回路
   を付けました。精神衛生的にも良くなった。

   [屈指が動くSBD化]       
   ph7さんの電源のSBD化の記事をもっと早く拝見していればこの改修より先に
   電源のSBD化をしていたでしょう。今屈指が動いている所です。



 DCアンプシリーズNo.140のオフセットは、周囲温度に結構敏感で調整毎に変動し+−100mV以内に収まれば良しとしていました。
が、改修機は、ヒートアップ後のオフセットが正確には+−10mV以下に収斂して、この状態を維持します。
 改修機のサーミスターは、6C33C-Bのアイドリング電流の安定という事なのでオフセットに寄与しているかどうか、?マークですね。
 改修機は、初段のFET2SK117が5mAの動作なので、IDSS10mA強のものをかなりシビアに厳選してペアとしたこと、2段の2SA1967にゲインがあり電流帰還がかかっていること、オーバーオールのDC帰還が大きい、サーミスターで6C33C-Bのアイドリング電流を安定させているなど、回路構成の寄与が大きい。


6c33c-bhosokawa.pdf へのリンク 初段定電流回路に別電源を使わない 回路図
6C33C-Bhosokawa2.pdf へのリンク 初段定電流回路に別電源を使う 回路図
6c33c-bhosokawaDENGEN.pdf へのリンク 電源部回路図

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2003.06.04 1版

アンプ裏の写真