No.247 超シンプル,418A単管ドライブ 6C33C-BハイパワーIVC
2016.5.12

Google「金田アンプ」サーチで

何故か高い電圧は嫌いだ
そして、高い温度も嫌いだ

雑感  '16.06 No.247 超シンプル,418A単管ドライブ 6C33C-BハイパワーIVC
MJ2016.6月号が図書館に11日早々入庫。いままでにないスピード入庫である。さっそく、回路図を見るもNo.237と同様にて少し落胆。トランスの容量を減らすためか終段には200Vを掛けているから電流は少し少なくて済む。トランス終段用回路AC150V1.2Aの容量で思ったよりも小容量に抑えており、Ltypeで608VAだ。製作しようとしても問題はトランスだ。TS-180なら予備があるが、どうしようもない半端な電圧となる。高圧は、昔の真空管プリNo.145に使ったトランスで賄えるが終段電圧はどうするか。
(下図のトランスは手持ちがあるから、+と-を逆に使えば足りる +が少し足りないがヒーター回路を上乗せすれば良い)



AC電圧をトランスレスで作ることも可能だが、感電が気になる。その場合、120V位掛けて300mAは流したい。6C33C-Bはバラつきの多い球だが、今回の回路図ではグリッド電圧-67Vとよく揃っており、良いペアを見つけたものだ。
パワーIVCはシンプルだが、すべての電源がREGだから、電源周りを作るのがひと仕事になる。のは、最近の金田アンプの傾向だ。パワーだからREGを省略してみるのはどうだろう。
 
 For meこれはph7の製作備忘録

踏襲 翌日、図書館でNo.247の記事全体に目を通した。No.237の真空管を6C33C-Bに換えたという内容に思えた。従って、電源はそのままなのが合点がいったし、既存に持てる方には新たな電源を用意しなくとも済むというメリットは大きい。
このトランスが真空管パワーIVCスタンダードとして継続されればのことではあるが。
TS-180がNo.239等の半導体パワーIVCスタンダードであるように願う。
B級に近いAB級動作  トランスは
Htype 156V2.1A
Ltype 150V1.2Aと、電流は意外と小さくなんとか間に合わせているという記述もあるが、金田先生にしては、随分と妥協しているが、近時大きなトランスが入手難ということのパッチ当てか。

 
振り返って  6C33C-BパワーアンプはNo.140を4台製作、球のヒューズ切れによる付随パーツ取替No.140を3台、ディフォルトからの再調整No.173を2台等、思い深いパワーアンプだ。自己のものは製作4台の中に含み、修理等はすべて依頼によるものだ。MJ'16.07月号に「音の良さの秘密は、動作中に半田が溶けること。」と。少しオーバーだが、それほどまでに熱を発するのは事実。しかし、安定化の対策として真空管ラジェターを付加したり、ファンで冷やしたり等行わないと気が散って音楽を聴くどころではないと思うのだか如何なものだろう。
初期のころから、ソケット間のヒーター配線は輪を描くようにして放熱効果を持たせていたような気がするが、そんなものでは不足するから冷却ファンも用いている。更に、ソケット回りの半田は融点の高い銀ハンダを用いて熱対策の一助にしている。
気になるのは、この球は特性のバラつきが少ないとされているが、当初は逆だったように思う。

その1(mA) その2(mA)
No.1 149 139
2 129 131
3 143 133
4 143 136
5 145 137
6 144 136
7 129 134
8 137 140
9 138 140
10 139 133
11 145 134
12 141 131
13 135 139
14 134 130
2001年に測定したものだが、http://www.geocities.jp/ph7833/dc_amp/6C33C-B.htm 参照。 

No.131

この球は確か、No.131で初登場したが、このときのヒーターシリーズ配線はダイエイ電線の撚り線の様に見える。しかも、最短に配線しているが、次('9412 125  電源トランスレス6C33C-B DCパワーアンプ)からは上の写真に示したように黄色い輪を描いたような配線を踏襲している。特性のバラつきについても「ハイGmのレギュレータ管は特性のバラつきが多いと言われているが、6C33C-Bは意外と良く揃っていると述べている。」から、前述コメントを少し修正する。

 
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