イコライザーのノイズ

 No.194.CD兼用真空管プリアンプの記事を参考に既存アンプの改造に勤しんでいたが、そろそろ音楽も聴かなければと思い、手持ちでは録音が一番のチャイコフスキーの悲愴を聴いてみた。
 どうも初段のEF86のノイズが気になる。特に左が、ゲインが違うのではないかと思うほど「ザー」っと、聞こえる霰型スノーノイズだ。もともとこんなにノイズっぽくは無かったと思うのだが、記憶も最近はあてにならない。
 球は一応テレフォンケンだが、自分で言うのもおかしいが、怪しいものだ。球のアンプを作るときに一番はじめにストックしたGoldAero(ゴールドアロー)の球に差し替えた。現物合わせで、10本くらいのストックから適当に差し替えて難なくノイズは収まったが、エージング不足のためか、大人しめの音だが、ノイズから解放されたのは何よりである。
 イコライザーの球はノイズだけ気にすれば良く、フラットアンプのように球を替えるたびにIoの調整は不要であるから、現物合わせが一番という所以である。
 最近はイコライザーにEF86を使うような記事はめっきりと見なくなった。しかし、あまり流行りを追いかけなくともマイペースで昔のものを大事に使うことは、個人のレコード音楽鑑賞家には大切である。
 一度、球と石の違いは理解(記憶)したつもりだが、急に取り扱いがイージィな石アンプを取り出しては、球に比べ音が混ざっているなーあと、球アンプの威力を思い知る。
 ジャズには少し混ぜ混ぜのジャムセッションのようなFETプリ(No.122)も良いが、クラシックは分解能が必要だと感じ、また、球アンプに戻るのであった。最近、記憶が長続きしない私には、行ったり来たりすることも大切なことだから、これ(無駄)も楽しみのひとつとしよう。

2009.1.17
    

ヴィヤチェスラ・オフチニコフ指揮  チャイコフスキーNo.6

モスクワ放送交響楽団
 
イコライザーのノイズ 2
 

 先日、K氏からウーファーからガサガサとノイズが出るのでどうしたものかとメールが入った。運悪く、キャンプ中のため即、対応は叶わなかったので後日診断した。

スピーカー JBL_S3100+ナショナルのツイーター
低域 金田式6C33C−B真空管パワーアンプ
中域 金田式No.130パワー

高域 市販パワーアンプ
ヤマハ GT2000
DENON DL103R
金田式チャンネルデバィダー
 というシステムで構成されていて、低域からノイズとなると真空管パワーアンプを疑うのが常道だが、問題はなかった。
 プリか? プリでDCが発生してもいないし、発振もないようだ。いよいよ、プリとパワーを繋ぎ音を聴いてみると、たしかに低域からガサガサではなく「ゴソゴソ」というEQの初段で発生しているに違いないノイズが左右とも同レベルで確認できた。これは初段を取り替える以外にないと診断。
 セットされていたAEG(左)の球を、これならノイズが出ないだろうというGoldAero(ゴールドアロー「GA」〜右)に変えてみた。このGA球は以前に選別して置いたものだ。効果はてきめん、ノイズは消えた。

 しかし、当初はAEG球で問題はなかったのだが、1〜2年の間に劣化というかノイズっぽくなるのは解せないのだが、事実この「ガサゴソ」が発生した以上、精神衛生上からも早期解消すべきだ。

2010.8.23